アーセン・ベンゲル著
NHK出版 1500円(税別)
初版: 1997年8月25日
内容:
前半部はグランパスの監督稼業を振り返る。そして後半部は日本のサッカーがどうあるべきかという内容です。
前半部のポイントというところでは、
1.・日本の選手は練習において、あるシチュエーションでどうすればいいかを聞きたがるが、いくつかのオプションを示してその中のどれがいいかは選手に考えさせるべき
2.レベルの高いスポーツ選手は、現在の自分に満足せず、どんどん限界の壁を越えようとする人
3.サッカーは、ゲームであり、ゲームは楽しいものである、この楽しさは個人が表現をする。監督は、この個人の表現と、チームとしての表現のバランスをとり、両方を伸ばさないといけない
4.選手については長所を伸ばすようにする
といったあたりでしょうか。
読んだ感想:
え?いまさら何故読んだのかって?いや、なんとなくです。ほんとに。
アーセン・ベンゲルは、元はモナコや名古屋グランパスエイトの監督で、現在はアーセナルの監督として知られる監督で、それぞれのチームで選手を上手く活かし、選手を成長させて強豪チームにするといったことで知られる監督です。特にアーセナルでは、イングランドのビッグチームの中では一番予算が厳しいチームながら、超攻撃的でいいチームを作っていたという素晴らしい監督です。
で、今、調べたのですが、名古屋グランパスエイト時代って、1995-1996のわずか2年だったのですね...もっと長く監督をやってた印象を持ってました。
さて、内容としては、全体としては、グランパス時代を振り返り、また今後のJリーグのために足りないとベンゲルが思っていることを書いている本といった位置付けです。
前半部のポイントで書いた、1.と2.のあたりさえきちんと分かっていれば、あんまり面白い本ではないのかな、とも思いました。
あのアーセナル(予算はマンチェスター・ユナイテッドほどでないながら、03-04シーズンで無敗優勝というすごい記録でした)を作った監督が書いているということで、すごく説得力がある本なのですが。個別にはすごいことが書いてある本という印象でもないです。ビジネス書として読んでみても面白いところがありますが、やはりこの本はサッカーの本です。拡大解釈もよくないかな、と思ったりしました。
posted by 山崎 真司 at 22:26|
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