2008年01月12日

ベルナール・アルノー、語る

聞き手 イヴ・メサロヴィッチ
日経BP社 1600円(税別)
初版: 2003年1月

内容:
ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、セリーヌ、ショーメ、ロエベ、と聞いて何を思い出しますか?ちなみに、これは名古屋のミッドランドの1Fに入っているブランド店のうちLVMH(モエヘネシー ルイ・ヴィトン)グループのものになります。この本は、そのLVMHの社長兼CEOのベルナール・アルノーの対談となります。

ベルナール・アルノーはわずか15年程度であの一大ブランド帝国を創り上げてしまった人ですが、あまり表には出てこず、貴重な一冊となっています。内容は全6章で

第1章 成功の秘訣
第2章 出会い
第3章 LVMHあるいはブランドビジネスの創設
第4章 私生活
第5章 インターネットへの挑戦
第6章 資本主義、ヨーロッパと政治

となっています。


感想:
野次馬的にベルナール・アルノーについて興味あって、読んでみました。もともとは対談ということで内容が薄いかな、と思ってスルーしていたのですが、せっかくだから読んでみました。
基本的にはメサロヴィッチの問いにアルノーが答えるという形式になっていますので、個々のトピックについては深く書かれているわけではないです。その分すぐに読み終わるともいえますが。

またアルノーについてもほとんど知らなかったのですが、どういう経歴か若干わかるようになりました。理工系大学出身で、実業家の家系で、建築系の会社をやってたのに突然ディオール(のあるグループ)を買収して、その後LVMHをはじめ各企業を買収して一大帝国を築き上げました。戦略について基本的にはプロフェッショナル・マネージャーのジェニーンと似たようなものを感じましたが、この本では戦略や企業経営にあまり突っ込んだ本ではありません。
アルノーといえばやはりハイ・ブランドを創った男ですので、そういった観点からいくつか気になった言葉を書いてみます。

トップモデルについて
トップモデルたちは美に関する役割を果たし続けています。忘れてならないのは、製品を売ることは、夢を見させることだということです。女性というものは、等身大の人間よりも崇高な理想像と自分を同一視するものなのです。

映画スターが香水の宣伝に出ることが減ったことについて
スターのキャラクターを貼り付けるだけでは失敗します。第一、その人は香水や宝飾などを宣伝する「サンドイッチウーマン」になるわけです。見かける機会が多いほど、魔法は効力を失い、スターは神秘性を失います。

うーむ、深いような...


他人の書評を読んで:
http://www.actiblog.com/ueyama/24906
フランスが見るアメリカはあまり読み取れませんでしたが、6章からはフランスの閉塞感と、フランスの左派的な部分や政治に対する苛立ちというのはたしかに読み取れました。
そのようなフランスの背景というのがこの本の”読み”として正しいかは分かりませんが...いや、6章の”読み”としては正しいのでしょうね。


http://blog.livedoor.jp/bestbooks/archives/50145473.html
なるほど希少価値の高い本ですか...たしかにアルノーについて客観的に書いてある本やアルノーの主観が書いてある本はほとんど見ません。


 

posted by 山崎 真司 at 08:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ブランド論
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