2013年01月05日

天才を考察する




サブタイトルは”「生まれか育ちか」論の嘘と本当”というものです。生まれか育ちか(nature or nurture)というモチーフは、ダーウィン以降の大きなテーマです。

ざっくり言うと、最近のトレンドは「生まれの影響が意外と大きいよね」というものだと思いますが、天才関連の本では「育ちだよね」という内容がクローズアップされてきています。マルコム・グラッドウェルの”天才”を嚆矢として、マシュー・サイドの”非才”といった良著が日本語訳されています。また、未訳の本を読んでいても、大きくは「育ちだよね」といったものが多い印象です。そういえばサッカーでも、クライフもロナウジーニョもサッカー場で育っていますし、ここ数年でバロンドール候補のトップ3に残るメッシやイニエスタといった選手も子供の頃からプロチームの下部組織で育ち、寮に住んでサッカー漬けの生活をしてきています。



この本でもモーツァルトやベートーヴェンといった天才の逸話が出てきます。といっても天才は非常にシンプルに作られています。つまり、音楽家の父親に子供の頃から徹底的に訓練をさせられるというものです。グラッドウェルの本で有名になった「1万時間」を、適切な
方法で訓練するというもので天才が産まれるのです。

ちなみに天才が凡人になるプロセスがあります。これは、子供の頃に徹底的な練習をすると「子供には思えない技術を持った」天才とされます。これはあくまでも「子供にしては」という条件がついた天才です。このレベルを超えてさらに高いレベルで訓練をしていくことが出来るかというのが、本物の天才になれるかどうかの分かれ目です。また、多くの技能や競技において、最初のうち(つまり子供レベルで)は模倣で上手くやれれば十分ですが、その後に、独創性が求められたりします。例えば、非常に写実的な絵を描ければ子供の頃は天才と呼ばれますが、それだけではピカソやモネやポロックのような絵を描くには不十分なのです。


この本は、”天才”や”非才”といった本に比べると、”生まれか育ちか”という視点から”天才”を考察した本で、なんとなくマット・リドレーの本のような印象を持つ本です。ちょっと軽めの本で読みやすいので、子供の小さいお母さんにぜひ読んでもらいたい本です:-D
posted by 山崎 真司 at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/61243606
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック