2011年10月25日

十二世紀ルネッサンス

十二世紀ルネサンス (講談社学術文庫)
伊東 俊太郎
講談社
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西洋のギリシア文化(科学と哲学)の発見の話です。私はこのギリシア文化の発見は十字軍とスペインでの失地回復(レコンキスタ)で行われたと思っていたのですが、実際にはそれに加えてイタリアのシチリアからも行われていたということです。

ちなみにギリシア文化はキリスト教の異端のネストリウス派と単性論者(Monophysite)が、西洋から逃げてきてシリアに住み着いたがベースになります。これがアッバース朝の第2代カリフ、アル・マンスールが762年にバグダードを首都にした時に、ネストリウス派などの学者を招くところからイスラームでのギリシア文化の再発見が始まります。そして様々な文献が、ギリシア語からアラビア語への翻訳が行われていきました。

このイスラームでのギリシア文化が十二世紀になって、西洋に輸入されていきます。輸入は、最初はアラビア語から、その後はギリシア語からラテン語に翻訳されていきます。


こうやって書くと一瞬の話ですが、この流れを丹念に述べたのが本書です。ルネッサンスが十二世紀からはじまったというのは納得です。これまで十二世紀の重要さというのは認識していませんでしたが、ここが西洋の転換点だったのがよく分かる一冊でした。
posted by 山崎 真司 at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般
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