2011年01月19日

今この世界を生きているあなたのためのサイエンス1

リチャード・ムラー著
楽工社 1429円(税別)
初版: 2010年9月(原著は2008年)






原題は”Physics for future presidents"(未来の大統領のための物理学)です。

日本では2冊になっていますが、この1巻は”テロリズム”、”エネルギー問題”、”原子力”という3つのテーマが語られます。

例えばテロの説明では、9.11のワールドトレードセンターの破壊は、飛行機の衝撃によるものではなく、その後のジェット燃料による火災によるものであることや、核兵器やバイオテロについて書かれています。核兵器は扱いが難しいため、ドラマであるような核兵器自体で人を殺すよりも、テロによりパニックにさせるといったことしか出来ないでしょうか?(そして後者の方が不安を煽るので効果が高い)

エネルギー問題では、石炭から石油を作るフィッシャー・トロプシュ法の紹介や太陽光発電などについて述べています。


そして原子力では、原子力爆弾(ウラン型、プルトニウム型)と水爆の仕組みと原子力発電の仕組みを紹介しています。これによって、なんとなくのイメージで捉えていた原子力発電について、どのようなものであるのか分かりました。また、チェルノブイリとスリーマイルの事故についても、実際にどのような事故であったのかが述べられています。

実際に読んでいくと、原子力発電については誤解しているところが多かったです。また、同様に弾頭として使用する劣化ウラン弾についても名前の響きで弱い戦術核と勘違いしていたことが分かりました。


邦題のように”今この世界を生きている”わたしのための本、というよりも”未来の大統領”のためにまさしく相応しい本だと思います。一方で、世の中にある様々なニュースや原子力発電についての意見などを、”イメージ”でなくより事実に近いところから捉えるためには良い本だと思います。妄念よりCool Headですね。。
posted by 山崎 真司 at 08:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般
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