2010年12月31日

2010年のベスト10



2009年のベスト10はこちらでしたが,2010年は以下の10冊でした.

10.経度への挑戦

緯度を測るのは天文学があればできますが.経度はどうやって測ればいいのでしょうか?はい,みなさん,一度考えてみてください.この本は時計職人vs天文学者の戦いの本です.





9.エンデュアランス号漂流

シャクルトンに関しては,これまで生と死の極限しか読んだことなかったのですが,ふと気になって.3冊ほど買ってきました.そして2冊読んでみました.この本は本の良さというよりも,シャクルトンの偉業のすばらしさでしょうか.事実の重さが我々を感動させます.なによりも,ハッピーエンドなのがすがすがしいです.





8.老子

道教(タオイズム)と知られるものです。韓非子や論語は読んだことがあったのですが、老荘は読んだことがないので読んでみました。ちなみに老子は全81章からなっていますが、1章は数行レベルなので、意外とあっさり読めます。解説を除くと20〜30ページ程度の分量でしょうか?
雰囲気が語られているだけですが短い言葉なので、老子の思想が分かります。老荘の思想の解説本といったものもいろいろ出ているでしょうが、読みやすいのでここから入るというのもありかと。





7.あたし研究

自閉症スペクトラム障害の著者が,自分が世の中をどう見ているか,どのように考えているかを述べた本です.ビジュアルシンカーがどのように考えているのか,そして認知とはどのようなものなのかを考えさせられる良著です.





6.ワーク・モティベーション

この本では、ワークモチベーション(本書のタイトルはワーク・モティベーションですが)をテーマに20世紀の研究とその理論を概説している、まさにワークモチベーションの教科書といった本です。
20世紀の初頭のワトソンの行動主義やフロイトの無意識の発見からはじまって、ソーンダイクやホーソン研究、スキナー、マズロー等々とどこかで名前を聞いたことがある名前があり、ワークモチベーションの歴史でもあると共に心理学史にもなっています。
この横糸は自分個人のモチベーションの源泉(もしくは躓きの源泉?)と共に、部下に対してどのように目標を与えて、フィードバックするのかということでもあります。
具体的に何をしなさいという本ではありませんが、ワークモチベーションというのは身近なことなので「どうしてしなければならないか」さえ抑えておけばいいとも考えられます。
その点ではこのようにまとまった理論書は分かりやすく、また考えさせられる本だと思います。





5.銃・病原菌・鉄

人類の歴史は、個別の事項としては偶然として片付けられるが、ある程度必然のものがあり、それを論じているのがこの本となります。
ポイントとしては、食料の生産性が(広い意味で)文化の向上をさせるということです。もちろん文化だけでなく、人口自体も増えます。
歴史において、法則というものはほとんどないと思っていたのですが、この本を読むと歴史においても法則があるということに気付かされます。評判が高いのは知っていましたが、その理由がよく分かりました。






4.環境危機をあおってはいけない

この本のポイントは,どこかの大学教授のように「環境問題は存在しない!!」などとデータもないのに(もしくは全て自分調べで)適当なことを言うことでありません.一方,環境危機問題には,様々な利権があるのでそれぞれが自分の権益に従って声高に環境危機・環境保護を謳っています.また,”専門家”にもそれぞれ自分が注目される・研究費を取得するなどのインセンティブに従って環境危機・環境保護を謳います.
これに対してデータをベースに「どこに環境問題があり,どこには環境問題がない」を語っているのがこの本です.これらのことは一例ですが,環境危機として言われていることの多くについて,データを軸にきちんと説明しており,読者は自分で考えることを促されます.約600ページ,2段組の大著ではありますが,論理がしっかりしているので非常に読みやすい一冊です.もちろん,そのまま鵜呑みにする必要はありませんが,一方で”環境保護”派の主張についてもインセンティブを考慮しながら割り引いて,もしくは疑わなければならないことがわかるでしょう.





3.宇宙創成

この本は,人間が宇宙がどのようなもので,そしてどのようにして始まったのかを探求した歴史の物語です.テーマが宇宙の研究なのでほとんど実験ができないため,様々な観察がベースになっていますが,この観察と理論が交互に重なりながら,現在の宇宙論へと理論が構築されていき,当初は異端と思われていたビッグバンが標準的な宇宙論となります.






2.道徳形而上学原論

今年は”サンデルブーム”などもあり,倫理学に注目が集められましたが,この本は私が読んだ倫理学に関する本の中ではベストでした.





1.論理哲学論考

一読すると,まず,そのスタイルに惹かれます.どれだけ影響を受けたことか^^;; この本については,そこに新しい知見があるとかいうタイプの本ではないです.むしろ,知識というよりも,スタイルと考え方に関する本です.




posted by 山崎 真司 at 14:48| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般
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