2010年12月31日

論理哲学論考

ウィトゲンシュタイン著
岩波文庫 700円(税別)
初版:2003年8月(原著は1933年の改訂版)


次に2010年の第2位です.すでに書いたのですが,イマヌエル・カントの”道徳形而上学原論”です.今年は”サンデルブーム”などもあり,倫理学に注目が集められましたが,この本は私が読んだ倫理学に関する本の中ではベストでした.







そして,2010年の第1位です.あまりにベタですが...ルードヴィヒ・ウィトゲンシュタインの論理哲学論考です.







一読すると,まず,そのスタイルに惹かれます.どれだけ影響を受けたことか^^;; この本については,そこに新しい知見があるとかいうタイプの本ではないです.むしろ,知識というよりも,スタイルと考え方に関する本です.

対象と像,命題について,思考について考察をしながら,我々と世界についての検討を深めていきます.スタイルとして論理思考(論理学?)が若干分かっていないと読みにくい部分が多いのですが,量自体は140ページ程度と多くなくこれ以上ないくらい分かりやすい構造をしているので,少しづつ読み進めていくことはできます.


論理哲学論考では,最後の”7.語りえぬものは,沈黙せねばならない”という言葉が有名ですが,そこに至る過程の一文づつを単なる結論へ導くための論理として読みのでなく,ウィトゲンシュタインの思考を追体験すること,そして自分の考えをまとめるための本,いわゆる”思考の焦点”として読む本だと思いました.

読了後,何度か読み返していますが,その度に世界や自分を振り返られる非常に新鮮な読書経験を味わうことができました.
posted by 山崎 真司 at 09:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 哲学、人生論
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