2010年01月26日

銃・病原菌・鉄

ジャレド・ダイモンド著
草思社 1900円(税別) (上下とも)
初版: 2000年10月(原著は1997年)

 

 

 


サブタイトルが”1万3000年にわたる人類史の謎”となっています。

生理学の教授であり、現在は地理学の教授であるダイモンド氏が、ニューギニアで言われた「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」という疑問に対する答えがこの本となります。


人類の歴史は、個別の事項としては偶然として片付けられるが、ある程度必然のものがあり、それを論じているのがこの本となります。

ポイントとしては、食料の生産性が(広い意味で)文化の向上をさせるということです。もちろん文化だけでなく、人口自体も増えます。


この食料の生産性のためには、狩猟採集生活から農耕生活へのシフトが必要となります。また、農耕生活をすることにより、定住を行うことになり、これも文化の向上につながります。また定住生活は同時に出産可能な子供数も増えることなります。


それでは、どのような条件が農耕生活に移行するために必要かというと、気候とそれにふさわしく生産性の高い作物が必要となります。この条件があっていたのが、ユーラシア大陸となります。

また、ユーラシア大陸のみが東西に広いため、他の大陸に比べて、文化の移動がしやすい(近い気候の地域が隣接しているため植物や動物が移動しやすい)ということになります。一方アフリカ大陸やアメリカ大陸では、ある農産物や馬や牛などの家畜は東西に拡がることができても、南北では気候が違うために拡がることができません。また、アフリカでは真ん中にサハラ砂漠があり、南北アメリカは中央が狭くなっており、また山岳地帯になっており、交通しづらいというデメリットがありました。もちろん、ニューギニアやハワイのような離島は、より多くのハンデを抱えていることになります。
歴史において、法則というものはほとんどないと思っていたのですが、この本を読むと歴史においても法則があるということに気付かされます。評判が高いのは知っていましたが、その理由がよく分かりました。
posted by 山崎 真司 at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般
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