ピーター・バーンスタイン著
東洋経済新聞社 2800円(税別)
初版: 2009年9月
サブタイトルは”金融理論を投資戦略に進化させた17人の物語”で、「市場は効率的なのか、もしくはそうでないのか」というテーマで、個人(や組織)を元に投資のアイデアの進化を説明した本です。
ちなみにタイトルに出ているアルファというのは、インデックス(たとえば日経平均やS&P500指数)に比べて得られる追加利得です。
アルファがないならアクティブ投資をする意味がない。一方、安いときに買って高いときに売る、もしくは安い銘柄と高い銘柄がありそれを見抜けるという直感もあります。
(直感があることは、論拠でも何でもないけど)
ここで登場している人たちはそれぞれの方法でアルファを求めているのですが、実際にはそれぞれが自分たちで市場をさらに効率化して、アルファが消えていくというのが市場の怖いところでもあります。
読んだ感想としては、やはりポートフォリオの問題であるということを強く思いました。最近、よく言われることですが、リスクと流動性も考慮すると不動産への投資は恐ろしい(多くの人にとっては一つのバスケットなので)ということを改めて思いました。