2009年09月19日

企業戦略における正当性理論

山田啓一著
芙蓉書房出版 1700円(税別)
初版: 2008年8月

 

 
サブタイトルは”レピュテーション経営を志向して”です。 


レピュテーションは正当性やブランドを含む上位概念です。また、正当性にはコンプライアンスを含む概念です。ブランドやコンプライアンスといった視点では様々な本がありますが、レピュテーションという概念に関する本ははじめてでした。


レピュテーションについては、社会的責任(株主、従業員、社会、関係団体等の各ステークホルダーとの間の責任)という視点のもとではISO26000としてもうすぐ規格化が行われるそうです(ちなみにISO9000やISO14000のような認証規格ではない)。

この本では正当性とレピュテーションをそれぞれ中心として、企業経営との関係を説明しています。


レピュテーションについては、顕示性、独自性、真実性、透明性、一貫性といった対象の軸、獲得ステージ、維持ステージ、修復ステージというステージの軸の2軸での分析というフレームワークが説明されています。

ただし、フレームワークについては若干投げっぱなしで(学者っぽい)、適用についてはそれぞれで検討しながら落とし込んでいかないといかず、さらにこの落とし込みについても、説明は実践との間に大きなギャップがあると感じました。


正当性についてもフレームワークでの説明が述べられていますが、常識の範囲内で分かる範囲でもあり、実用性という点では疑問が残ると思いました。


SRという視点で企業戦略を述べた本はあまりなく(各論レベルのものはありますが)、その点目新しくはありますが、この分野についてはまだ研究が深化していないのか、足がかりとしてはいいかもしれませんが期待して読んだだけに少し残念でした。

posted by 山崎 真司 at 06:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦略論
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