2009年06月21日

カリスマ入門


古谷雄作著
太田出版 1300円(税別)
初版: 2009年5月

カリスマ性というのはいったいなんでしょうか?
カリスマに狙ってなることはできるのでしょうか?


”温厚な上司の怒らせ方”などで知られる古谷氏は、カリスマは習得可能な技術であると言っています。

この本では、世の中のカリスマ達が活用しているテクニックや自己演出を分析し、解説しています。

カリスマになるためには
・先取りをアピール
・あえる (あえてxx)
・表記にこだわる
・周りから言われる

といったことが必要となります(この本ではポイントを16に分類しています)。
そしてこの本のポイントは、雑誌のインタビューなどからカリスマの言葉を引いていることでしょうか..


先取りアピールは非常に一般的です、

収集癖があるんですよ、私。ずっと集め続けてるのが、「アン・バレリー」というアーティストのぬいぐるみ。ちょっと前まではすぐに手に入ってたのに、最近は人気が出てしまい、購入しづらくなっちゃって……。うれしい反面、すごく複雑な気持ちです(笑)


といったことです。
「Perfumeなんて秋葉の道路で歌ってただけなのね」とか、「あー、宙のまにまにアニメ化されちゃったんだー。まー、世界天文年だし仕方ないか。ぼくは雑誌で初回から連載読んでるけど」とかよくあるパターンですよね。

 


”あえ”はいわゆる”あえてXX”です。ファッションだとハズシとか言われてるアレですよね。

自分のヴィジョンが固まるまでは、あえて、女性とは距離を置く。
そういう哲学があってもいいんじゃないかな

といったパターンです。
アンティークテイストの部屋なのにモダンな机を置いておいて、突っ込まれたくてウズウズしてるとか、ぜんぜんあえてじゃないのに、”あえて”と言ってみるとか。

 
 

表記にこだわるというのもよくあるパターンで、
GLAYというのは

「白(ポップス)でも黒(ロック)でもない」
「他の誰でもない自分だけのグレー」を意味するもの

だそうです。ふーん、へー。普通の灰色はgrayなんだけど、特別なものらしいです。

そういえば、ハンドル名で名前の最後や途中に☆がついてたり(らき☆すた とか、ほのか☆とか)、
名前の0(オー)が0(ゼロ)になってたり、
Akikoの代わりにAquicoと書くとかもよくありますね。

 
 周りから言われるというのもよくあるパターンで、

創造のパワーはどこからくるのかって、よく聞かれるんですよ。
でも、こればかりは説明がつかないんですよね。
何かこう自分の中に噴出してくるものがあって……
出さずにいられないんです。
それを提示しないのは、罪のような気さえする。
そのくらいの恐怖観念がありますね

みたいに使われます。
上の発言なんかは、もうカリスマとしか言いようがないレベルです。(ちなみに石井竜也氏の発言)

本当は違うんだけど、他人に言われて迷惑してるんですよ、
といったことをうまく表現してます。

ちなみに石井さんは、別の章で

ホント、困っちゃうんですよね。去年僕が『サアカス少年団』って、サーカスとライブを合体させたコンサートをやったら、今年はYU…さんがサーカス使ってるし、
自分の個展に『EXPO』ってタイトルをつけたらGL…ってバンドがEXPOってタイトルでコンサートとイベントをやるって言うしね(苦笑)

のように先取り(というか真似され)迷惑もうまく表現してます。
カリスマすげー。

実際はカリスマ性の向上だけでなく、ポップ心理学としても読めます。
NLPみたいなもんでしょうか。


ちなみにDVDも出てますねー。
posted by 山崎 真司 at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般
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