広瀬弘忠著
講談社 1500円(税別)
初版: 2006年11月
サブタイトルが「サバイバルの限界を考察する」となっています。何故、リスクを好む人びとの説明を軽くしてから。
アムンゼン、スコット、シャクルトンといった南極探検家の比較、そしてアメリカのダナー隊の説明が行われています。いずれも、まさに生と死の極限状態にあった、もしくはスコット隊のように全滅した人達の話です。内容については、広瀬氏の研究内容は分かりませんが、二次創作的な著作という印象を感じました。
ちなみにダナー隊というのは1846年にカリフォルニアへ向かった途中で遭難し、多くが死に、また一部の人達は人肉を食べて生き延びたという話で、アメリカではかなりメジャーな話だそうです。
タイトルでは、極限の考察となっていますが、実際には様々なサバイバルでの事象を解説しているだけで、そこでの考察やサバイバルでの対応といった所にはあまり踏み込まれていない印象でした。
普段はローリスクローリターンな行動が、極限状態ではハイリスクノーリターンになってしまうため、果敢にリスクを取る(ハイリスクローリターン行動を行う)ことが理性的になることがあるのが極限状態でのポイントでしょうか。また、こういう状態で理性的に振舞えること(スピード重視や体力を残しておくこと)ができればより生き残ることが出来そうです。
他人の書評を読んで:
http://hoptimisti.exblog.jp/5301383
やっぱり何事も楽観的に行かなきゃいかんね。
ですよねー。ちなみにシャクルトン的には、勇気は5番目の要素だそうです。
これ、泣けますよ ↓
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