2008年04月03日

軍事革命とRMAの戦略史

マクレガー・ノックス/ウィリアムソン・マーレー編著
芙蓉書房出版 3700円(税別)
初版: 2004年6月

内容:
サブタイトルは”軍事革命の史的変遷 1300〜2050年”とあります。イギリス及びアメリカの歴史学者・軍事学者の共著作で、原著は2001年発行の"The Dynamics of Military Revolution 1300-2050"です。

ちなみに、軍事革命(Military Revolution)というのは、広範な社会的・政治的変化によってもたらされたもの(例えば、市民革命によって軍隊で大規模な徴兵が可能になったり、鉄道によって補給線が伸びたり)であり、RMA(Revolution in Military Affairs)というのは純粋に軍事的なものが契機となったもので、本書の訳注ではRMAの邦訳を革命的軍事改革と訳しています。
※ただし、書中ではRMAと記述


この本では、14世紀のエドワード3世から始まり、アメリカの南北戦争、プロイセン、第一次世界大戦、第二次世界大戦等の時代におけるRMAをそれぞれ説明しています。


感想:
元々は、ゲイリー・ハメルの経営の未来を読んで読み始めたものです。基本的にはこの本は軍事史ですが、RMAという切り口から述べていますので、基本的には「何が競争優位か?」、「何が持続的競争優位か?」ということを明確にしています。

一般企業でも競争優位を築くことは可能ですが、持続的競争優位を築くことは難しいですが、実際の軍事上でも同様です。通してみていると、武器などのテクノロジーは一回の戦争において競争優位を生み出すことはありますが、ある期間(20年とか50年とか)の競争優位を生み出すことはなかったようです。
この本を読むと、武器や戦術などの優位だけでなく、反省する組織だったりといった組織風土や、軍事上の訓練と教育といった軍隊文化だったりしたものも優位を生み出すということが分かりました。また、実際に他の本やテレビなどで受けていた印象よりも、新兵器が戦争に与える影響が小さかったのだ、と感じました。


他人の書評を読んで:

特にみつかりませんでした X_X)
posted by 山崎 真司 at 21:45| Comment(0) | TrackBack(1) | 戦略論
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