2013年01月29日

2012年に読んだ本のベスト3

2012年に読んだ本のベスト10を書いていますが、今更完成しました(w
というわけで、トップ3の発表です。

1.貧乏人の経済学


感想はこちらに書きました。



2.ポストヒューマン誕生


最近、Googleに入社したとかで評判だった、レイ・カーツワイルの未来予測の本です。アメリカのテクノロジストらしいオプティミズムにまみれたSFチックな未来ですが、大学時代にリチャード・ストールマンの思想にかぶれていた、西海岸の思想にまみれた私にはぴったりでした。

この本は、10年でコンピュータの性能が100倍から1000倍になるということをベースに考えて、コンピュータの計算能力が全人類の計算能力を超える点の予測などをしています。そしてこの本は、こういった未来をGNR(遺伝子工学、ナノ・テクノロジー、ロボット工学)の3つのキーワードから語っています。

これまでにも多くの未来予測の本を読みましたが、技術の加速性を考慮しないといけないということを思い知らされる一冊でした。あらゆる人におすすめの一冊です。もしかすると、人生観が変わる一冊かもしれないです。


3.最底辺の10億人


現在、地球は、これまでトップを走っていた先進国、そこに急速に近づいている中堅の国(中国、インド、ブラジル、東南アジア各国など)、そして急激に置いていかれているアフリカのサブサハラ(サハラ以南)を中心として貧困国といったように大きく3つの地域にわかれています。

そのBOP(ピラミッドの底辺)としばしば書かれる最底辺の10億人が、そこから脱出するために必要なものが何か、そして足りないもの(例えば港へのアクセスやガバナンス)や余分なもの(紛争を生む天然資源など)について語っています。

先進国に住んでいる私達は「何をすべきか」、これを答えるためには妄想や自分の信条でなく、正しい知識から導き出したいと思います。ちなみに著者のポール・コリアーはジェフリー・サックスと同じく世界銀行系の人なので、私は読んでいて違和感があまりありませんでした。



なお、2012年に読んで面白かった10冊というのをKo's styleさんがまとめています。
こちらの記事の下に他の方の10冊もまとまっていますので、ご確認してみてはいかがでしょうか?
posted by 山崎 真司 at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2013年01月10日

2012年のベスト10(10〜4位)


もう年があけてだいぶ経ちますが、昨年読んだ本からベスト10を挙げてみます。といっても今回は4位から10位です。なにげにブログに書いたのが半分くらいですが^^;;

4.自己愛過剰社会



今年読んだ心理学系の本の中で最も面白かったのがコレです。あれ?心理学かな?
自尊心が大事というのが声高に叫ばれている中で、自尊心(セルフ・エスティーム)だけでなく自己愛(ナルシシズム)まで激しく向上させてしまっている現代への警鐘でもあります。
先日、ショッピングセンターの子供服屋さんで、小学生くらいの子どもたちが化粧をしてもらって、プロっぽい感じのカメラマンにモデルさながらに写真を撮ってもらっていたのを見たのですが。たくさんの大人にかしずかれて、あたかもお姫様といった感じなのは、親としては気分がいいのか苦々しいのか...
この本はアメリカをテーマにした本ですが、この自己愛を助長するのはほぼほぼ日本でも当てはまるでしょう。ここまではひどくないと思いますが...


5.ワーク・シフト


サラリーマンの人が読んでおいた方がいい本という点では第1位の本です。2025年の働き方といった本です。おっと、わずか13年後ですね。そんなに先について書かれた本であありません。
グローバル化やコンピュータの性能アップというものが多くに影響を与えています。それでは、あなたの仕事は10年後もありますか?

賛否両論ある本ですが、ここから考えてみるというのはオススメです。


6.消費社会の神話と構造


原著は約40年前の本ですが、様々な消費活動を考える補助線に最適です。これを読むとあらゆるものが消費行動という檻の中に捉えられてしまっているということが分かるのではないでしょうか?
ヴェブレンは「有閑階級の理論」で「顕示的消費」という言葉でいわゆる記号的消費(機能でなく、相手にみせつけるような消費。例えばシャネルのスーツとか!)について書いていますが、この本はさらに広く、私たちのほとんどのことが消費活動であるということを見抜いています。これは売り手視点でも買い手視点でも読める本ですが、どちらにしても多くの示唆を与えてくれるでしょう。


7.リーン・スタートアップ


タイトルからは、リーン生産方式のような本をイメージしますが、むしろソフト開発手法であるアジャイル開発に近いイメージでしょうか。最近は、大きな一つの市場というよりも、小さくて変化しやすい市場で戦うというイメージがあります。昔のような、3年計画5年計画と大戦略を決めて粛々とこなしていく、というよりも市場に上手く合わせながら絶えず計画を微調整していくという方がうまくいくようになってきました。本書ではそのような企業の進め方について書いてあります。
企業経営も、ファイブフォース分析とかリソース・ベースト・ビューとかそういう話でなく、いかに小さくPDCAを回すかということに尽きるというのが面白いですね。


8.地球の論点


以前こちらに感想を書きました。


9.メイカーズ


以前こちらに感想を書きました。


10.ダメなものはタメになる


以前こちらに感想を書きました。



どの本も面白いので是非読んでみて下さい!

ちなみに3〜1位はこちら



なお、2012年に読んで面白かった10冊というのをKo's styleさんがまとめています。
こちらの記事の下に他の方の10冊もまとまっていますので、ご確認してみてはいかがでしょうか?
posted by 山崎 真司 at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2013年01月08日

2012年の読書記録

2012年 の読書記録です。そして、次の記事(年間ベスト10)に続きます。ちなみに総論としては、意外と冊数読んでた^^;; (そんなに読まないつもりだった) そして、図書館を駆使してた割りには購入費が加算でしまいました ><)
未登録分を合わせると+1万くらいでしょうか...ちなみに妻の蔵書で今年読んだものもカウントしてるので、僕が買った分はこれよりは少ないですっ。


【読書状況】 115 冊読了 / 90 冊購入 【購入費】 143533 円

「かつての超大国アメリカ―どこで間違えたのか どうすれば復活できるのか」
トーマス・フリードマン,マイケル・マンデルバウム 日本経済新聞出版社
読了(2012-12-31)

「バースト! 人間行動を支配するパターン」
アルバート=ラズロ・バラバシ NHK出版
読了(2012-12-28)

「新しい市場のつくりかた」
三宅 秀道 東洋経済新報社
読了(2012-12-24)

「雪 (岩波文庫)」
中谷 宇吉郎 岩波書店
読了(2012-12-21)

「BE ソーシャル! ―社員と顧客に愛される5つのシフト」
斉藤 徹 日本経済新聞出版社
読了(2012-12-17)

「天才を考察する: 「生まれか育ちか」論の嘘と本当」
デイヴィッド シェンク 早川書房
読了(2012-12-12)

「人を魅了する 一流の職業人であるための技術」
ガイ・カワサキ 海と月社
読了(2012-12-07)

「哲学思考トレーニング (ちくま新書 (545))」
伊勢田 哲治 筑摩書房
読了(2012-12-07)

「リバース・イノベーション」
ビジャイ・ゴビンダラジャン,クリス・トリンブル ダイヤモンド社
読了(2012-11-30)

「MAKERS―21世紀の産業革命が始まる」
クリス・アンダーソン NHK出版
読了(2012-11-28)

「アイデンティティ経済学」
ジョージ・A・アカロフ、レイチェル・E・クラントン 東洋経済新報社
読了(2012-11-26)

「語りえぬものを語る」
野矢 茂樹 講談社
読了(2012-11-23)

「ドラゴンフライ エフェクト ソーシャルメディアで世界を変える」
ジェニファー・アーカー,アンディ・スミス 翔泳社
読了(2012-11-19)

「レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈上〉」
トーマス フリードマン 草思社
読了(2012-11-18)

「レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈下〉」
トーマス フリードマン 草思社
読了(2012-11-18)

「多読術 (ちくまプリマー新書)」
松岡 正剛 筑摩書房
読了(2012-11-16)

「なぜ科学を語ってすれ違うのか――ソーカル事件を超えて」
ジェームズ・ロバート・ブラウン みすず書房
読了(2012-11-08)

「ハーバード大学史上最多の履修者を誇る人気教授マイケル・サンデルの話し方とは?」
松本 幸夫 総合法令出版
読了(2012-11-08)

「第三の波 (1980年)」
アルビン・トフラー 日本放送出版協会
読了(2012-10-31)

「なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想」
フィル・ローゼンツワイグ 日経BP社
読了(2012-10-28)

「ハーバード・ビジネス・エッセンシャルズ〈6〉創造力 (ハーバード・ビジネス・エッセンシャルズ 6)」
ハーバードビジネススクールプレス 講談社
読了(2012-10-26)

「名指しと必然性―様相の形而上学と心身問題」
ソール・A.クリプキ 産業図書
読了(2012-10-25)

「ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉」
リンダ・グラットン プレジデント社
読了(2012-10-18)

「二つの文化と科学革命」
C・P・スノー みすず書房
読了(2012-10-18)

「貧困の克服 ―アジア発展の鍵は何か (集英社新書)」
アマルティア・セン 集英社
読了(2012-10-13)

「スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫)」
F・アーンスト・シューマッハー 講談社
読了(2012-10-13)

「分析哲学講義 (ちくま新書)」
青山 拓央 筑摩書房
読了(2012-10-12)

「ひつまぶしとスマホは、同じ原理でできている (日経プレミアシリーズ)」
理央 周 日本経済新聞出版社
読了(2012-10-10)

「貧乏人の経済学 - もういちど貧困問題を根っこから考える」
アビジット・V・バナジー,エスター・デュフロ みすず書房
読了(2012-10-05)

「ぎりぎり合格への論文マニュアル (平凡社新書)」
山内 志朗 平凡社
読了(2012-09-28)

「ロジャーズ クライエント中心療法 新版 --カウンセリングの核心を学ぶ」
有斐閣
読了(2012-09-24)

「普遍論争 近代の源流としての」
山内 志朗 平凡社
読了(2012-09-21)

「ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略」
飯田一史 青土社
読了(2012-09-20)

「The Little Book of Talent: 52 Tips for Improving Your Skills」
Daniel Coyle Bantam
読了(2012-09-15)

「ブレイクスルー思考―ニュー・パラダイムを創造する7原則」
ジェラルド ナドラー,日比野 省三 ダイヤモンド社
読了(2012-09-15)

「歴史とは何か (岩波新書)」
E.H. カー 岩波書店
読了(2012-09-07)

「ブランド・リーダーシップ―「見えない企業資産」の構築」
デービッド・A. アーカー,エーリッヒ ヨアヒムスターラー ダイヤモンド社
読了(2012-09-06)

「ブランド優位の戦略―顧客を創造するBIの開発と実践」
デービッド・A. アーカー ダイヤモンド社
読了(2012-09-06)

「インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」
Susan Weinschenk オライリージャパン
読了(2012-09-05)

「スピリチュアル市場の研究 ―データで読む急拡大マーケットの真実」
有元裕美子 東洋経済新報社
読了(2012-09-04)

「未来適応企業 (中公文庫)」
A. トフラー 中央公論社
読了(2012-08-28)

「次世代コミュニケーションプランニング」
高広 伯彦 ソフトバンククリエイティブ
読了(2012-08-25)

「純粋理性批判 下 (岩波文庫 青 625-5)」
カント 岩波書店
読了(2012-08-24)

「日本文化の形成 (講談社学術文庫)」
宮本 常一 講談社
読了(2012-08-24)

「リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす」
エリック・リース 日経BP社
読了(2012-08-24)

「純粋理性批判 中 (岩波文庫 青 625-4)」
カント 岩波書店
読了(2012-08-23)

「超解読! はじめてのカント『純粋理性批判』 (講談社現代新書)」
竹田 青嗣 講談社
読了(2012-08-23)

「良い戦略、悪い戦略」
リチャード・P・ルメルト 日本経済新聞出版社
読了(2012-08-14)

「純粋理性批判 上 (岩波文庫 青 625-3)」
カント 岩波書店
読了(2012-08-11)

「美徳なき時代」
アラスデア マッキンタイア みすず書房
読了(2012-07-28)

「最速で結果を出す人の「戦略的」時間術 (PHPビジネス新書)」
理央 周 PHP研究所
読了(2012-07-19)

「「権力」を握る人の法則」
ジェフリー・フェファー 日本経済新聞出版社
読了(2012-07-06)

「なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?」
ティモシー フェリス 青志社
読了(2012-07-05)

「バングラデシュを知るための60章【第2版】 (エリア・スタディーズ32)」
明石書店
読了(2012-07-01)

「武器としての交渉思考 (星海社新書)」
瀧本 哲史 講談社
読了(2012-06-30)

「「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)」
勝間 和代 ディスカヴァー・トゥエンティワン
読了(2012-06-23)

「性格のパワー 世界最先端の心理学研究でここまで解明された」
村上宣寛 日経BP社
読了(2012-06-19)

「スヌープ! あの人の心ののぞき方」
サム・ゴズリング 講談社
読了(2012-06-14)

「「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た」
村上 宣寛 日経BP社
読了(2012-06-12)

「オイディプス王 (岩波文庫)」
ソポクレス 岩波書店
読了(2012-06-10)

「愚行の世界史―トロイアからヴェトナムまで」
バーバラ・W. タックマン 朝日新聞社
読了(2012-06-9)

「もうすぐ絶滅するという紙の書物について」
ウンベルト・エーコ,ジャン=クロード・カリエール 阪急コミュニケーションズ
読了(2012-06-01)

「モナドロジー・形而上学叙説 (中公クラシックス)」
ライプニッツ 中央公論新社
読了(2012-05-24)

「最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か?」
ポール・コリアー 日経BP社
読了(2012-05-22)

「イノベーション5つの原則」
カーティス・R・カールソン,ウィリアム・W・ウィルモット ダイヤモンド社
読了(2012-05-16)

「ダメなものは、タメになる テレビやゲームは頭を良くしている」
スティーブン・ジョンソン 翔泳社
読了(2012-05-13)

「塩の道 (講談社学術文庫 (677))」
宮本 常一 講談社
読了(2012-05-12)

「資源経済学のすすめ―世界の鉱物資源を考える (中公新書)」
西山 孝 中央公論社
読了(2012-05-10)

「ビジネスブログのつくりかた 集客・営業・顧客サポートまでこれひとつ!」
齋藤 伸也,小暮 正人 秀和システム
読了(2012-05-10)

「地球の論点 ―― 現実的な環境主義者のマニフェスト」
スチュアート ブランド,Stewart Brand 英治出版
読了(2012-05-10)

「大気を変える錬金術――ハーバー、ボッシュと化学の世紀」
トーマス・ヘイガー みすず書房
読了(2012-05-05)

「インテグレーティブ・シンキング」
ロジャー マーティン 日本経済新聞出版社
読了(2012-04-29)

「消費社会の神話と構造 普及版」
ジャン ボードリヤール 紀伊國屋書店
読了(2012-04-27)

「成功者は皆、ストーリーを語った。」
ピーター グーバー アルファポリス
読了(2012-04-25)

「絶望の国の幸福な若者たち」
古市 憲寿 講談社
読了(2012-04-18)

「黄金比はすべてを美しくするか?―最も謎めいた「比率」をめぐる数学物語  (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)」
マリオ・リヴィオ,Mario Livio 早川書房
読了(2012-04-16)

「歴史を変えた気候大変動 (河出文庫)」
ブライアン フェイガン 河出書房新社
読了(2012-04-14)

「ビジネスモデルを見える化する ピクト図解」
板橋 悟 ダイヤモンド社
読了(2012-04-10)

「新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く」
アルバート・ラズロ・バラバシ NHK出版
読了(2012-04-9)

「ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業」
ヤンミ・ムン ダイヤモンド社
読了(2012-04-03)

「東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた」
東京大学i.school 早川書房
読了(2012-04-03)

「たかが服、されど服 -ヨウジヤマモト論」
鷲田 清一 集英社
読了(2012-04-03)

「会議が絶対うまくいく法」
マイケル・ドイル,デイヴィッド・ストラウス 日本経済新聞社
読了(2012-04-01)

「「自己啓発病」社会(祥伝社新書263)」
宮崎 学 祥伝社
読了(2012-03-29)

「プランB 破壊的イノベーションの戦略」
ジョン・マリンズ,ランディ・コミサー 文藝春秋
読了(2012-03-26)

「鷲田清一 着飾る自分、質素な自分―課外授業ようこそ先輩別冊 (別冊課外授業ようこそ先輩)」
KTC中央出版
読了(2012-03-26)

「書きたい!書けない!なぜだろう? (夢を語る技術シリーズ)」
マリサ デュバリ ストーリーアーツ&サイエンス研究所
読了(2012-03-23)

「居場所の社会学―生きづらさを超えて」
阿部 真大 日本経済新聞出版社
読了(2012-03-23)

「ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき」
レイ・カーツワイル,井上 健,小野木 明恵,野中香方子,福田 実 日本放送出版協会
読了(2012-03-23)

「売れるデザインのしくみ -トーン・アンド・マナーで魅せるブランドデザイン-」
ウジ トモコ ビー・エヌ・エヌ新社
読了(2012-03-15)

「自己愛過剰社会」
ジーン・M・トウェンギ,W・キース・キャンベル 河出書房新社
読了(2012-03-13)

「行為と出来事」
服部 裕幸, 柴田 正良, ドナルド デイヴィドソン, 勁草書房
読了(2012-03-10)

「ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる」
マイケル・ルイス 文藝春秋
読了(2012-03-05)

「希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想 (光文社新書)」
古市 憲寿,本田 由紀 光文社
読了(2012-03-05)

「スウェーデン式 アイデア・ブック」
フレドリック・ヘレーン ダイヤモンド社
読了(2012-03-04)

「悲しき熱帯〈2〉 (中公クラシックス)」
レヴィ=ストロース 中央公論新社
読了(2012-02-29)

「悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス)」
レヴィ=ストロース 中央公論新社
読了(2012-02-27)

「詩学 (岩波文庫)」
アリストテレース,ホラーティウス 岩波書店
読了(2012-02-24)

「ぼくたちが考えるに、-マスコラホ゛レーションの時代」
チャールズ・レッドビーター エクスナレッジ
読了(2012-02-21)

「Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)」
円城 塔 早川書房
読了(2012-02-18)

「プロフェッショナルマネジャー」
ハロルド・ジェニーン プレジデント社
読了(2012-02-18)

「イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル (Harvard Business School Press)」
クレイトン・クリステンセン,ジェフリー・ダイアー,ハル・グレガーセン 翔泳社
読了(2012-02-16)

「二つの文化と科学革命 (始まりの本)」
C.P.スノー みすず書房
読了(2012-02-14)

「幸運な宇宙」
ポール・デイヴィス 日経BP社
読了(2012-02-10)

「サイクリック宇宙論―ビッグバン・モデルを超える究極の理論」
ポール J.スタインハート,ニール・トゥロック 早川書房
読了(2012-02-06)

「エスケープ・ベロシティ キャズムを埋める成長戦略」
ジェフリー・ムーア 翔泳社
読了(2012-02-02)

「学術論文のための著作権Q&A―著作権法に則った「論文作法」」
宮田 昇 東海大学出版会
読了(2012-01-31)

「道徳の系譜 (岩波文庫)」
ニーチェ 岩波書店
読了(2012-01-28)

「そのブログ!「法律違反」です 知らなかったではすまない知的財産権のルール (ソフトバンク新書)」
早坂 昌彦,石塚 秀俊,前岨 博 ソフトバンククリエイティブ
読了(2012-01-26)

「コンテンツビジネスによく効く著作権のツボ」
八代 英輝 河出書房新社
読了(2012-01-26)

「学術論文のための著作権Q&A―著作権法に則った「論文作法」」
宮田 昇 東海大学出版会
読了(2012-01-26)

「人は原子、世界は物理法則で動く―社会物理学で読み解く人間行動」
マーク ブキャナン 白揚社
読了(2012-01-25)

「パブリック―開かれたネットの価値を最大化せよ」
ジェフ・ジャービス NHK出版
読了(2012-01-21)

「切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話」
佐々木 中 河出書房新社
読了(2012-01-17)

「「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)」
中田亨 光文社
読了(2012-01-10)
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2013年01月05日

天才を考察する




サブタイトルは”「生まれか育ちか」論の嘘と本当”というものです。生まれか育ちか(nature or nurture)というモチーフは、ダーウィン以降の大きなテーマです。

ざっくり言うと、最近のトレンドは「生まれの影響が意外と大きいよね」というものだと思いますが、天才関連の本では「育ちだよね」という内容がクローズアップされてきています。マルコム・グラッドウェルの”天才”を嚆矢として、マシュー・サイドの”非才”といった良著が日本語訳されています。また、未訳の本を読んでいても、大きくは「育ちだよね」といったものが多い印象です。そういえばサッカーでも、クライフもロナウジーニョもサッカー場で育っていますし、ここ数年でバロンドール候補のトップ3に残るメッシやイニエスタといった選手も子供の頃からプロチームの下部組織で育ち、寮に住んでサッカー漬けの生活をしてきています。



この本でもモーツァルトやベートーヴェンといった天才の逸話が出てきます。といっても天才は非常にシンプルに作られています。つまり、音楽家の父親に子供の頃から徹底的に訓練をさせられるというものです。グラッドウェルの本で有名になった「1万時間」を、適切な
方法で訓練するというもので天才が産まれるのです。

ちなみに天才が凡人になるプロセスがあります。これは、子供の頃に徹底的な練習をすると「子供には思えない技術を持った」天才とされます。これはあくまでも「子供にしては」という条件がついた天才です。このレベルを超えてさらに高いレベルで訓練をしていくことが出来るかというのが、本物の天才になれるかどうかの分かれ目です。また、多くの技能や競技において、最初のうち(つまり子供レベルで)は模倣で上手くやれれば十分ですが、その後に、独創性が求められたりします。例えば、非常に写実的な絵を描ければ子供の頃は天才と呼ばれますが、それだけではピカソやモネやポロックのような絵を描くには不十分なのです。


この本は、”天才”や”非才”といった本に比べると、”生まれか育ちか”という視点から”天才”を考察した本で、なんとなくマット・リドレーの本のような印象を持つ本です。ちょっと軽めの本で読みやすいので、子供の小さいお母さんにぜひ読んでもらいたい本です:-D
posted by 山崎 真司 at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書