2012年02月08日

サイクリック宇宙論

サイクリック宇宙論―ビッグバン・モデルを超える究極の理論
ポール J.スタインハート ニール・トゥロック
早川書房
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インフレーションに代わる、理論であるサイクリック宇宙論を提案している本です。二人の著者はもともとインフレーションサイドの人だったのですが、途中からサイクリック宇宙論に転向(提案?)しました。

インフレーションは恣意的なもので、どうしてインフレーションが起こったのか(というかどうして宇宙が起こったのか)やインフラトンとよばれる力がなぜそのタイミングではじまって、終わったかの説明が恣意的であるのに対して、サイクリック宇宙論(現在の宇宙の開始は前の宇宙の終わり)はそれを解決します。私たちの宇宙は1兆年ごとにカチッとぶつかりあうアメリカンクラッカーのような次元(通常は折りたたまれたブレーンという膜)があって、それがカチっとなった時に発生する力で世界は急速に引き伸ばされたという理論です。

このサイクリック宇宙論の背景はひも理論の拡張であるM理論です。そしてダークエネルギーの説明にもなっています。1つのありうる宇宙の見方を提供してくれる本でしたそして、意外とよみやすいです。

ただし、このサイクリック宇宙論が正しいかどうかの検証ができるようになるのは相当後のことです。宇宙で巨大な加速器を作る時代なのかもしれません。
posted by 山崎 真司 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般