2011年12月15日

ゲームの変革者

ゲームの変革者―イノベーションで収益を伸ばす
A.G.ラフリー ラム・チャラン
日本経済新聞出版社
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P&GのCEOのAGラフリーと、有名なコンサルタントのラム・チャランが書いたものです。

”ゲームを変える”イノベーションを起こすために、イノベーションを起こす企業文化をどう作り、どう行動するかについてP&Gを中心として述べられています。P&G以外にはデュポンの最近の取り組みなどが若干触れられています。

P&Gでの特徴は、イノベーションを作るための組織があることでしょうか?アメリカの有名な企業IDEOを思い出す、ミニIDEOともいえるスタジオを企業内に備えていて、ミニIDEOのファシリテーターが依頼部門と一緒にイノベーションを起こしているといったことをしています。

もちろんP&Gのような大きな組織でなければ、社内にミニIDEOを作らなくとも、イノベーティブな組織を作ることは可能です。それは、失敗をおそれないようにする人事体系や、他者とのイノベーションを促進するような社内規律(ディシプリン)をひくことでできそうです。また、商品開発をするような組織では、売上における新製品比率の目標値を定めるといったことを行うといったことは中小企業でも可能そうです。実際に、私が知っている抽象の企業(ソフト屋さん)でも、新製品を作らないといけないということをトップはわかっているものの、社内にそれが広がっていないので、結局、頭がわかっているけど手足がついていかないといったところが多いです。

また、新製品を作っていくということは、短期的な目標よりも長期的な目標を重視するということでもあります。部門の業績(利益)をあげるために、経費を抑えるといういわゆるボトムラインのマネージメントでなく、売上をあげるというトップラインのマネージメントを考えなければイノベーティブな企業は作れません。


この本は、イノベーションを行う企業(P&G)の一例を中心に、その企業のアレコレを細かく語っているという本ですが、中小企業も含めて多くの企業に示唆がある本だと思いました。逆に、一般的というよりも、ケース解説といった印象が強い本なので、そこが残念ですが..

posted by 山崎 真司 at 11:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 戦略論