2008年04月26日

米軍式意思決定の技術

中村好寿著
東洋経済新報社 1800円(税別)
初版:2006年6月

元戦闘機乗りのジョン・ボイド氏が主張する”OODAループ意思決定”法の解説本です。
OODAというのは、行動を決める際に

Observation 観察 1つを取る
Orient 判断 深く考える(行動した際のイメージをする)
Direct 決定 決める
Act 行動 動く

という手順を行います。通常の意思決定方法が、Observationの前に複数の選択肢があり、そのうちベストなものを選び出すという手順があるのですが、このOODAループでは最初の選択肢の決定が直感となっており、その分だけより良い実行方法についてより深く考えことを重視しています。
この背景としてはボイド氏は意思決定のスピードを高めることで、奇襲やより機動的な攻撃をしかけられるということとなっています。このあたりはクラウゼヴィッツが基本的に奇襲は有効でないと考えているのに対して、むしろ兵は詭道なりといった孫子や、総力戦でなく機動戦で相手の戦意を奪おうとしたリデルハートの影響を受けているのでしょうか?
さて、この本のサブタイトルにタイトル”ビジネスに活かす!”とありますが、このような思考スタイルは、会議や交渉事には使えます。要は”選択肢の絶対的な正しさじゃなくて、手段にこだわる”といったところでしょうか?思考時間に制限がある場合は、普段からこのように行っている人もいると思いますが、それを形式化しているところがポイントでしょうか。


他人の書評を読んで:

http://blogs.itmedia.co.jp/tsuruta/2006/12/post_5afd.html
ごめんなさい、こちらのページは書評ではないです。この本と内田 和成氏の”仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法”を合わせてスピードを上げることを述べています。
仮説を活用して様々な検討を行うことは、課題解決、問題の明確化、戦略の立案など、プラニングだけでなく様々な局面での思考のスピードを上げることができます。
とありますが、課題解決や問題の明確化にOODAを使うというのはあると思いますが、戦略の立案ではあまりOODAループが重要ではないと考えていました。実際のところはどうなんでしょうか?
たしかに実社会では、ある基準の下に最適な選択肢というものが本当に最適なのかというとそうでもないことが多いです。それならば、OODAループを使うという考え方もあります。
一方でいわゆる”議論を尽くす”ことの方が戦略の立案では大事じゃないかな、と考えるのですが。そもそも、どのような戦略を考えるのか、といったことを明確にしないとどちらがいいとは言えないですね。


 

posted by 山崎 真司 at 07:23| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

2008年04月25日

世界最強の商社 イギリス東インド会社のコーポレートガバナンス

浜渦哲雄著
日本経済評論社 2200円(税別)
初版: 2001年7月


実は、インド会社の運営というのに興味があって読み始めました。そもそもインド会社ってのもイギリス東インド会社、イギリス西インド会社、オランダ東インド会社など、いろいろあったのですね...それすら知りませんでした。

ちなみにイギリス東インド会社(以下東インド会社)については、3つの視点で考えることができます。タイトルにもある”世界最強の商社”という視点、”世界最初期の株式会社”という視点、”イギリスのインド統治のインタフェイス”という視点。
”世界最強の商社”という視点では、イギリスの軍事力を背景にした商品供給能力ということで、あまり東インド会社の能力に依存したものではないのかな、と想像しています。何故”想像する”かというとこの本はあくまでも歴史の教科書的に書かれており、各事柄についての背景や原因についての考察が浅いです。
”世界最初期の株式会社”という視点では、この本を通じて、株式会社というものがどのようにして発展したかということが若干読み取ることができます。ただし、やはり”若干読み取る”ことができるだけです。ちなみに、東インド会社は、初期は、航海(船団)ごとに清算をしており、現在の株式会社のように永続的に続くものではありませんでした。このために、ある船団が海賊行為を行って他の船団に迷惑がかかることもあったそうです。その後、このようなことが起こらないように、永続的な会社になりました。
”イギリスのインド統治のインタフェイス”という視点では、会社が国を統治するという不自然さを感じますが、それはともかく会社として儲かる事業だと思っていたのですが。実際には軍事費などで、国の統治は赤字だったということが新鮮でした。もちろん、現在と違って(?現在も、国による?)いろいろと、賄賂や私貿易や密輸などで運営に携わっていた個人は儲けていたのでしょうが...


実はこの本を読みながら、歴史の教科書的な本をどう読むかということを考えていました先日読んだ”ドイツ参謀本部”もそうですが、この本も”こういうことがあった”ということのみが時代背景についての詳細などもなく書かれていて、どうやってこの知識を活かすのかということは読み手に任されています。読み手として、この本を”人生やビジネスに活かす”のか、純粋に”読む楽しみに浸る”のか、個人的には後者のような読みが正しい(少なくとも楽しい)歴史書への態度だと思います。どうでしょうか?

 
posted by 山崎 真司 at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般

2008年04月10日

戦略論大系 モルトケ

戦略研究会編集 片岡徹也編著
芙蓉書房出版 3800円(税別
初版: 2002年3月

 

内容:
プロイセンの参謀総長として、普墺戦争(プロイセン・オーストリア)、普仏戦争(プロイセン・フランス)を勝利に導いた、モルトケについての戦略論です。この2つの戦争を中心として、プロイセンを外交で支えたビスマルクと、戦争で支えたモルトケが第一次世界大戦前までのドイツの礎を築きました。

モルトケは学者でなく実務家ということもあり、一冊の本という形でなく各所の論文からの抜き出しでモルトケの戦略論・戦争論が約200ページほど記載されており。残りの約100ページは解題ということで、著者によるモルトケの影響やモルトケの生い立ちなどについて述べています。
ちなみに、モルトケは参謀総長になるまで大きな部隊を率いたこともなく、長らく無名でいたいわゆる本の虫というタイプの軍人です。モルトケの生涯を読むと、どうしても銀河英雄伝説という小説の主人公のヤン・ウェンリーを思い出します(ヤンのモデルがモルトケというのはありそうな話です)。
 

感想:
軍事方面は浅学なんですが、モルトケは

・鉄道を重視した戦略
・事前に徹底的に調査・準備を行う
・都度指示をするのでなく指揮官に任せた指揮スタイル(訓令型指揮法?)
・戦史研究や、以前の戦争を研究する文化を創った

といったことを中心として勝てる文化をプロイセンにもたらしたのかと思っています。


指揮官としては

「はるか前から詳細に準備してあった命令が、完全に実施されることはまずありえない」
「重要事項が達成されるのは、まったくの偶然か、多くの二義的事項に全然妨げられなかったためか、単に環境に恵まれたに過ぎない」
といった言葉に代表されるような現場志向と、一方で普仏戦争前には戦場の調査を詳細に行ったというような周到さとを併せ持った組織をつくりあげました。
この時点で他国の組織はこのような状態ではなかったようなのですが、このことを一般に(例えば会社組織に)そのまま適用できるかどうかは分かりません。ただ一ついえるのは、組織・文化がプロイセンに持続的競争優位をもたらしていたということでしょうか?
企業の戦略論ではブランドや立地、取引先や仕入先との関係が持続的競争優位をもたらすということを言うかと思いますが、プロイセンは立地や工業力といったものでなく、組織文化だけで競争優位を作っていたのかな、と思いつつ、逆にビスマルクやモルトケがいた時代に”稼いだ”国力を使ってしばらく安定していたのかな、とも思いました。
 
posted by 山崎 真司 at 22:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 戦略論

2008年04月07日

ストレスフリーの仕事術

デビッド・アレン著
二見書房 1500円(税別)
初版: 2006年6月


内容:
サブタイトルは「仕事と人生をコントロールする52の法則」となっています。著者のデビッド・アレン氏はGTDという仕事術を提唱している方で、この本もGTDの説明本となっています。GTDというのはGetting Things Doneの略です。

これは
1.「やりかけの仕事」を全部書き出す。
2.1で抽出した仕事から、やる仕事を選び出し、とる行動を決める。
3.1→2についての行動を信頼できるシステムで管理して、定期的に見直す。
といった方法です。

ここでのポイントとしては2つあり。まず1つめには、書き出す時に”全部”書き出すことです。この全部がポイントとなります。
2つめには、見直しです。この見直しも1,2時間程度かけてきっちり行うことです。


感想:
基本的には、”頭で覚えておくことを減らす”ことで、仕事に集中できることを目的とした仕事術であるGTDの解説本です。仕事をしている中でも、「細かいことはすぐやる」癖ができてたり、「とりあえずメモする」癖ができてる人はあんまり要らない本かもしれません...

本の形態としてはアレン氏が書いた52のコラムを1冊にまとめたような本といった感じです。GTDというもの自体は非常にシンプルな仕事術ですので、理解自体はすぐできると思います。また、52のコラムといったことで、何かしらの気づきがあるような形態の本になっていると思います。

個人的におっ、と思ったのは、
・GTDといったシステムが必要なのは、このようにすることで緊急でなく重要な仕事を洗い出すため。
・急な空き時間ができた時に、することのリストが必要。
といったところです。


他人の感想を読んで:
http://motofji.tea-nifty.com/books/2006/12/post_5294.html

さて、本書だが、メールマガジンをまとめただけなのか、節のタイトルと内容が一致していない。内容も体系だっていない。欧米のビジネス書にしては珍しい。著者が空手をやっているためか、記述が東洋的だ。
 GTDを理解したい人は、本書の204ページ以後だけ読めば十分だ。

 

全くこの通りです。GTD自体は非常にシンプルなので、それだけでは1冊の本にするほどの内容はありません。そして、内容がバラバラなのも同意です。
読みながら「海外のビジネス書って、東洋の武術をやっている著者多いなー」とは思ってましたが、東洋的とは気づきませんでした。


http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004530.html

同じように、「やるべきこと」のリマインダーが行き当たりばったりのいい加減なものであれば(パソコンにポストイットを貼り付けたり、机に伝言メモを置いたり、椅子にメモを貼り付けたり)、忙しさにかまけて、ついついいちばん簡単なことにとびつき、忙しいふりを続けることになる。
 

忙しいふり....よく見ます。そしてよくやります。気をつけます。そうですよね。
 
このような忙しいフリの排除という視点は持ってませんでした(読んでてもスルーしてました)。あと、まだ忙しいフリをしてしまってます。まだまだGTDが身についていないようです。


http://blog.busondera.com/?eid=410965

あくまでも参考書で、各自の仕事に対して万能かつ魔法の本では決してなく、具体的ハウツー本ではないでしょう。むしろ概念的、哲学的で、ある意味抽象的とも言えますが、仕事を片付けるという考え方のヒントを知るという点でとても有意義な本だと思います。値段も手頃です。
 
僕は逆に、具体的な本で、比較的魔法の本と思いながら読んでました。(狼男を倒せる)銀の銃弾はみんな持ってるのに使ってないのではないか、というのがぼくの思想です。それよりも、ともかく”ヒントを知る”ということで有意義な本というのはとても同感です。


 

posted by 山崎 真司 at 21:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 自己啓発

2008年04月06日

モテたい理由

赤坂真理著
講談社現代新書 720円(税別)
初版:2007年12月

内容:
サブタイトルは「男の受難・女の業」となっています。JJなどの女性誌から女性が「モテたい」心理を読み解いています。モテたい心理を、女性のファンタジーという視点と結婚という2つの側面から読んでいます。


感想:
新書サイズの本でこのタイトルなので、”現代の男女の生息”みたいな本かと思ってたのですが、内容は”結婚前の女性思考”といった本でしょうか。内容は女性向けで”いやいや、そうじゃないでしょ”という本だと思うのですが..微妙に誰向けか不明だな、と思いながら読んでました。

”帰国子女で、商社勤務のOL。彼はマスコミ勤務で年収1000万。でも、最近、ちょっとテレビに出てるミュージシャンと不倫中?”みたいな女性誌の特集的を茶化しながら、こういったセレブ的生活への憧れと、男性から見て”それはナイ”といったことを述べています。
ちなみに、この本で秀逸だと思ったのは7章”女という水物相場”で、逆にこの章以外はイマイチ。この章は女性の恋愛を恋愛→結婚→出産という演繹指向でなくて、(たとえば)出産から逆算するというような目的指向で考えましょう。そうしないと、仕事、恋人、子供といった全てを手に入れることは難しいですよ。でも全部を手に入れるのはそもそも難しいから、例えばお金のように自分でコントロールできるものを手に入れることをちゃんと考えましょう、といった主張でしょうか。
私は人生についてちゃんと深く考えたことありませんよ...


他人の書評を読んで:
http://dorablue.blog51.fc2.com/blog-entry-1943.html
著者は、取材のために女性誌をたくさん読む過程で、必ず周期的に鬱になってしまったそうだ。なんとなくわかる気がした。今の世の中に息苦しさを感じている女性にオススメ。

 
女性でないので推測ですが、実はこの本が女性誌の分析から現代を読み解いている形態を取っていながら完全に普遍的なことを述べている本だと思いながら読んでました。実際にはどうなんでしょうか?この本を読んでも息苦しさを解消できるか、重い性を背負いながら生きるしかないと開き直るしかないと感じるかは微妙じゃないかなー、と思います。


http://bookmark.tea-nifty.com/books/2008/01/akasaka_mari.html
あっ、この方も他の方の書評をベースに考えたりする方なんですね...しかも、私よりかなり読みやすい。

テーマは、これまでの赤坂真理の小説と同じく「生きにくさ」「閉塞感」なのです。モテはその原因のひとつとして取り上げられている素材(手段)であって、テーマ(目的)ではないのです。


「新書」というフォーマットにまどわされるのではなく、これは小説家赤坂真理の新しい「作品」だと思って読むべきですね。

個人的にはこの「生きにくさ」というのが感覚として理解できません。言われてみれば、そういう「生きにくさ」があるかもしれないことは理解もできます。ただ、この「閉塞感」はモテといった切り口から伝えられるのか、というのは疑問だと思いますが。


http://totoro.ws/blog/archives/2007/12/-1921.html

最終章では一転、急激に吐露にも読める自分の半生を重ね合わせた日米論、戦後論となる。
 
たぶん、この本を読んで、最終巻の違和感をみんなが感じるのではないでしょうか。僕は今でも、この章は蛇足だと思っているのですが...
posted by 山崎 真司 at 11:05| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会一般

2008年04月05日

ドイツ参謀本部 その栄光と終焉

渡部昇一著
祥伝社 1600円(税別)
初版: 2002年9月


内容:
元々は1974年に中公新書として出版されたものが、諸事情により廃版になったものの新版となります。

フリードリッヒ大王から、第二次大戦までのプロイセン及びドイツの歴史を戦争と参謀本部を中心として述べています。


感想:
帯には「組織とリーダーはいかにあるべきか」とありますが、どちらかというと歴史を述べている本です。たしかに参謀本部について述べていますが、プロイセンの参謀本部やその組織について深くまで踏み込んで書かれていないように思いました。

参謀本部について書かれた他の本を読んでいたせいか、突っ込みの甘さばかりが気になってしまいました。
 
 
posted by 山崎 真司 at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2008年04月03日

軍事革命とRMAの戦略史

マクレガー・ノックス/ウィリアムソン・マーレー編著
芙蓉書房出版 3700円(税別)
初版: 2004年6月

内容:
サブタイトルは”軍事革命の史的変遷 1300〜2050年”とあります。イギリス及びアメリカの歴史学者・軍事学者の共著作で、原著は2001年発行の"The Dynamics of Military Revolution 1300-2050"です。

ちなみに、軍事革命(Military Revolution)というのは、広範な社会的・政治的変化によってもたらされたもの(例えば、市民革命によって軍隊で大規模な徴兵が可能になったり、鉄道によって補給線が伸びたり)であり、RMA(Revolution in Military Affairs)というのは純粋に軍事的なものが契機となったもので、本書の訳注ではRMAの邦訳を革命的軍事改革と訳しています。
※ただし、書中ではRMAと記述


この本では、14世紀のエドワード3世から始まり、アメリカの南北戦争、プロイセン、第一次世界大戦、第二次世界大戦等の時代におけるRMAをそれぞれ説明しています。


感想:
元々は、ゲイリー・ハメルの経営の未来を読んで読み始めたものです。基本的にはこの本は軍事史ですが、RMAという切り口から述べていますので、基本的には「何が競争優位か?」、「何が持続的競争優位か?」ということを明確にしています。

一般企業でも競争優位を築くことは可能ですが、持続的競争優位を築くことは難しいですが、実際の軍事上でも同様です。通してみていると、武器などのテクノロジーは一回の戦争において競争優位を生み出すことはありますが、ある期間(20年とか50年とか)の競争優位を生み出すことはなかったようです。
この本を読むと、武器や戦術などの優位だけでなく、反省する組織だったりといった組織風土や、軍事上の訓練と教育といった軍隊文化だったりしたものも優位を生み出すということが分かりました。また、実際に他の本やテレビなどで受けていた印象よりも、新兵器が戦争に与える影響が小さかったのだ、と感じました。


他人の書評を読んで:

特にみつかりませんでした X_X)
posted by 山崎 真司 at 21:45| Comment(0) | TrackBack(1) | 戦略論

2008年04月02日

行動経済学 経済は「感情」で動いている

友野 典男著
光文社新書 950円(税別)
初版:2006年5月


内容:
行動経済学という心理学を経済学に応用した分野の入門書です。行動経済学についての一般的な説明と、著者の友野氏が明治大学の教授ということもあり、氏の(心理学的な)実験的な結果でその解説を補足しています。

ちなみに行動経済学というのは、従来の経済学は、各人が理想的な行動を取るという仮定の下で理論を組み立てているのに対して、行動経済学は理想的ではない行動というところに目を向けたものです。


感想:
ゲームの理論、フレーミング理論や、人間の認知プロセスなどどこかで読んだことが述べられていますが、本書の中心になる部分はプロスペクト理論となります。

このプロスペクト理論ですが、ポイントとしては
・低い確率のものを過大評価する
・高い確率のものを過小評価する
・事前確率を無視しがち

といったところでしょうか。また、確実性が高いことや、自分が持っているものにより高い価値を持つといった

他人の書評を読んで: 
http://link-kobo.no-blog.jp/research/2007/01/post_f78d.html

今の時点でも、行動経済学は体系化はされていないので、やはり、実験やそこからのモデル化を並べざるを得ず、そうなると、時間を経て様々な検証やモデル化が行われた故に、実験→モデル化→反論や反証実験→モデル化→整理といったような構成になってしまい、まとまり感が得られません。
(省略)
とはいえ、新書で、これだけの内容を書かれたことには敬意を表します。本来なら、単行本でもいいのではと思うくらいです。

この本がトピックを網羅的に説明していて、まとまり感がないのはまったく同感です。これは逆に、各トピックに分かれていて読みやすいとも取れますが...以前読んだ、行動ファイナンス理論の本も全く同じ感想を持ちましたが...


http://gitanez.seesaa.net/article/20185398.html

しかし、同時にヒューリスティクスとしての常識が役に立つのは、その情報が有効となる環境が前提となるのも確かなのでしょう。つまり、環境が変われば「常識」は役に立たない。そして、状況が異なる環境はいくらでもあって、そのためにマーケティングが潜在的に特定の常識を前提としていた場合、環境の読み違いによって、展開したマーケティング施策がうまくいかないこともあるわけです。
実は行動経済学という本を読んだ上で、どこで活かすかということが問題になるかと思いました。自分の受ける印象には様々なバイアスがかかっているということを認識することはいいのですが、この知識をどこに使うかはHIROKI tanahashiさんがおっしゃるように、難しそうです。


 

posted by 山崎 真司 at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書