2007年12月26日

その数学が戦略を決める

イアン・エアーズ著
文藝春秋 1714円(税別)
初版: 2007年11月

内容:
統計経済学というのでしょうか?データと計算で意思決定を行う絶対計算の専門家の著者が、絶対計算のメリットを述べています。
ワインの価格は通常は樽を開けるまで分からなかったのですが、これを気温などで推測したり。映画のヒットを脚本に含まれる特定の要素から推測したりといった絶対計算の応用例を述べています。


感想:
本書のキーコンセプトですが、データ量の増加(HDDのデータ量がすごい勢いで増えている)とCPUパワーの飛躍的なアップにより、データから計算式を作れるようになった、ということでしょうか。

実際の中身はかなり平易に統計の基礎が書かれており、サンプリングやデータからの推定について書かれています。内容としては、データが大量にある分野では”絶対計算”を使うことで、専門家よりも、よい計算をすることができる、ということです。
また、絶対計算の結果として、理由が明確なホワイトボックス的な関数(計算式)や、経験を基にした判断でなく、理由は分からないけどとりあえず上手く計算ができるブラックボックス的な関数で評価することになるので、そこに反発があるということが書かれています。
ともかく、この本の主張であるデータの増大とCPUパワーの増大が引き起こす方向性や数学知識の重要性の増大ということは大事だな、と本当に強く感じました。


他人の書評を読んで:
http://blog.goo.ne.jp/eliesbook/e/cb0f3adb9de9e9e9e4351cacf6f11ed0
「一言でいえば、仮説立案だ。人間に残された一番重要なことは、頭
や直感を使って統計分析にどの変数を入れる/入れるべきでないか
推測することだ」

そうは言ってもCPUパワーはどんどん上がるから、全部ブラックボックス的に箱につっこんで分析しちゃえ、と思ったりしました。あと、個人的には、この本ではあまり述べられてませんが、シミュレーションの威力というのもあると思いました。ただ、大枠としては次元数が増えると、飛躍的に計算の複雑度が増える問題が多いので、どのデータを捨てるかは人間の役割としてあると思いますが...
そうは言っても、データがいっぱいあっても勝手にコンピュータが拾い上げて分析してくれるわけじゃないから、分析するという行為自体は必要だし。その分析のためのデータ収集(形を整える)ことは大事じゃないのかなぁ、と。


「人間は、予測の際に各種の要因にどれだけ重み付けすべきかを決め
るのがヘタだ」

本を読んでいた印象としては、たしかに直感的にはこれは言えると思いましたが、よくよく考えると数字として分析しやすい問題と、数字として分析しにくい問題があるんじゃないかな、と思いましたが、大事なセンテンスではありますね。普段、こんなこと意識してませんし。


http://onexone.sakura.ne.jp/archives/2007/12/17/
「最後の章で、「一般人も統計と数学の知識が必要になってくる」と書かれているが
これを読むと本当に勉強したくなってくる。
それくらいの説得力がある本だと思う。 」

たしかに...調子にのって、統計の本を読み始めてみました。実際、勉強するといろいろ出来そうですね。昔の上司もこういうの得意だったのですが、勉強してくと意外と簡単じゃん...みたいな。


http://kashino.exblog.jp/6512329
「この本は華々しいことばかり書きすぎで、都合の悪いことはほとんど書いていない。冒頭のワインの質を回帰分析したOrley Ashenfelterの話にしても、自分の大学の同僚だからなのか、いいことしか書いていないばかりか、「勘と経験」のRobert Parkerを揶揄さえしている。真実は、統計学者の間からも彼の統計的分析手法に批判がでていて、Orley Ashenfelterの式はたまたま1990年付近の予測があたっただけだというのが常識になっているのに。」

この本を批判的に読んでる書評はあまりなかったのですが、こちらの方が批判的に読んでいました。Orley Ashenfelterの式についての定説は知らなかったのですが、少しのんきに読みすぎていた部分があったとは思いました。
 
posted by 山崎 真司 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(1) | 社会一般

マリア様がみてる キラキラまわる

今野 緒雪著
集英社コバルト文庫 438円(税別)
初版: 2008年1月

感想:
コバルト文庫の人気シリーズ”マリア様がみてる”の最新刊です。全巻で無事、瞳子と姉妹(スール)になった祐巳が、祥子様と遊園地に行く...という話です。

ちなみに、”キラキラまわる”というタイトルは、

キラキラ→思い出
まわる→世代交代

ということを意味しているかと思いましたが...ちょっと違うようですね。
内容は若干ネタバレもあるので、未読の方はここまでで...

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・黄薔薇について..
私は自他共に認める(?)黄薔薇派なわけですが、今回は由乃がちゃんと暴れてくれていい具合でした。まぁ、予定調和的な暴れっぷりなんですが...それはこのお話自体が予定調和的なもので出来ているので仕方ないですよね?令ちゃんがあんまりいじめられていなかったのが残念でした。


・白薔薇について..
話のツッコミが甘いような、乃梨子の心理描写のツッコミが甘いような...


・紅薔薇について....
うーん。


結局、今回は主軸としては由乃さんと、蔦子さんのお話だったということでしょうか。ちなみに、個人的に大きく気になった点は以下の2点

・菜々のことが有馬菜々でなくて、菜々とか菜々ちゃんと書かれると違和感がある件
...たぶん、どっかの二次創作の読みすぎです...反省します...

・P.185の挿絵の可南子さんが激しくかわいい件
もう駄目です。ノックアウトです。マリみて史上最大の盛り上がりでしたよ、マジで。


他人の書評を読んで:
http://himihimi.mo-blog.jp/blog/2007/12/post_c035.html
「その分可南子に出番が出たんだから(←実は可南子ファン)ツンデレ語通訳ナイス。乃梨子よりいい関係築けそうな木がするんだけどなぁ、あの二人。ほんと、いい子に育ったよ、可南子は。キャラ帽にポップコーンの可南子はもう、かわいくてかわいくて。」

いやー、もう、そうですよ、これ。全く同感。今回の巻は可南子回ですか?ですよね?(←さっき由乃と蔦子さんとか書いてたけど...)
 
 
posted by 山崎 真司 at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説

2007年12月23日

成功の9ステップ

ジェームス・スキナー著
幻冬舎 1900円(税別)
初版: 2004年2月

内容:
「7つの習慣を日本に広めた」ジェームス・スキナー著のいわゆる自己啓発本です。”9つのステップで簡単にあなたも自己実現”みたいな本です。

決断→学習→健康→感情→目的→計画→行動→改善→リーダーシップ
という9つのステップになっています。


感想:
某読書会の課題図書だったので買ってみました。そうでなければ、この金色のふちどりで著者の写真がドーンという本は買わなかったのですが...

内容ですが...既読感満載の本です。健康の章以外は、全てどこかで読んだ話という感じです。まぁ、この手の自己啓発書は全て二次創作、三次創作といった感じですので仕方ないでしょうか。健康の章は食事に気をつけることや、運動を進めています。食事については酒のみでなく、コーヒーや紅茶も駄目。そして肉は駄目で、乳製品もNGと、正直一人暮らしでは不可能で、かなりストイック(←宗教的)な生活じゃないと難しそうです..
それ以外の章であったこととしては、とりあえずフィッシュ哲学にのっとって”前向きに”捉えてみて、いくつかやってみました。
とりあえず、ハートレートモニタ付の腕時計を買ってきて(1万3千円くらい)、週3で走ることにしました。また、人生の目標というのが3,5年後というものしかなかったので、もうちょっと具体的なものも決めてみました。


他人の書評を読んで:

http://touzaemon.cocolog-nifty.com/tzmn/2007/04/9_c0e4.html
あまり内容について述べてませんが、
>(買うのが気恥ずかしいような気もするし…(笑))
というのを字を変えているあたりに親近感が...


http://www.breview.jp/2004/03/9_by_.html

こちらの方は非常にポジティブにこの本を捉えていて、健康の部分の食生活も含めて受け入れています...私は食生活については、「そういう考えもアリでしょうが」としか受け入れられませんでした。うーん。
また「正確さのモデル」ということで、抜けている情報は何か、ということを分析して取得しましょう、ということを書いています。これは、以前、フランクリン・コビーの何かの研修で同じようなことを聞いてましたが。


http://blog.mag2.com/m/log/0000094236/90252235.html

こちらを読んで、思ったのは、
「・教えれば、学ぶ!」
読んでいて記憶にもあったのですが、他人に何かを教えるというのは現在の私の生活のルーチンには入っていません。著者がセミナー講師を仕事しているせいで、このように書いているという気もしますが、教えることの有用性は直感的にもありますので、他人に教えるような仕組みを入れないといけないですね..
 
 
posted by 山崎 真司 at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発

2007年12月22日

冷戦を越えて

ロバート・S・マクナマラ著
早川書房 1456円(税別)
初版: 1990年6月

内容:
いろいろな点で攻撃を受けやすいですが、それでも頭脳の優秀さについては多くの人が書いているロバート・マクナマラがソ連の崩壊直前に書いた本です。ちなみに1989年に原著が出版されてますが、出版後の1989年11月にベルリンの壁崩壊(東ドイツが旅行の自由化)、1989年12月にマルタの米ソ首脳会談で「東西冷戦の終結」宣言をしています。そして、1991年にソ連が崩壊しています。この冷戦終了の直前に書かれた本となります。

ちなみに、著者のマクナマラですが、ご存知のように44歳でフォードの社長、45歳から国防長官になりベトナム戦争時代の国防長官、その後に世界銀行の総裁を13年続けたという経歴です、一般的には典型的な理論家としてみられています


感想:
本としては、冷戦がどうして起こったか、冷戦中の構造、ゴルバチョフの動き、今後どうすべきか、ということをマクナマラが分析しています。さすがに元国防長官だけあって、ニュートラルであり、かつ様々な情報から分析しているという感じです。

元々はマクナマラの分析に興味があって読んだのですが、読み始めるとゴルバチョフのすごさを感じざるを得ないし、読んでいてそこばかり考えてしまいました。20世紀の世界に一番影響を与えた人間は、間違いなくヒトラーとなりますが、二番目はゴルバチョフになるでしょうか。僕が小さい頃に持っていたソ連のイメージが今は全くありませんから...
本の数年で世界の構造を変えてしまったというのは本当に恐ろしいほどのすごさといえるでしょう。もちろん、そこに行き着くまでにソ連の状況というのがあったのですが、それを抜本的に変えてしまうというビジョンや実行力は、想像もつかないくらいです。


他人の書評を読んで:
古い本すぎたのか、ググっても書評が見つかりませんでした... orz まぁ、この本については出版されて1,2年後にはソ連自体がなくなっているし、現在に冷戦について深く考察してもあまり意味はないので、こういう本を読む人も少ないでしょうし...絶版っぽいですし....

 
posted by 山崎 真司 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般

おひとりさまのマンション購入

千葉 由里著
成美堂出版 524円(税別)
初版: 2007年12月

内容:
リクルート「住宅情報ナビ」元編集長の著者によるマンション購入のススメ、みたいな本です。対象読者は20〜30代の女性というところでしょう。
マンション購入時のチェックポイントや返済についてサラっと述べてます。

感想:
なんとなくマンション購入に興味が出たので、ふと買ってみて読んでみました...内容がちょっと軽すぎて、どうなの、というのが正直な感想です。

ただ、この中で引用されていた www.kantei.ne.jp のマンションPERという考えが新鮮でした。これは、マンションの販売価格を、家賃の相場で割ることで、買って賃貸に回したら何年でペイするか、というものです。PERが相当高いところで12,3(買って貸しても12,3年でペイする)、普通に高いところで18〜20くらいということでしょうか。
といいながら、これだと資金調達コストが計算に入っていないので、家賃収入についてはDCF(割引キャッシュフロー)を使用して計算しないと、いけないだろー、と思いました。もちろん、DCFを使うと、一般人に分かりにくいという特徴はあります。
ともかく、この www.kantei.ne.jp のページは面白かったです。一度目を通すと楽しいかもしれません。


他人の書評を読んで:
新しい本すぎたのか、ググっても書評が見つかりませんでした... orz

ま、あんまり深い読みをする本でもないので、いいか。
posted by 山崎 真司 at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

戦争論

クラウゼヴィッツ著
徳間書店 2000円(税別)
初版: 1965年1月

内容:
あまりに有名な本ですが、元々はプロシアの軍人カルル・フォン・クラゼヴィッツが書いたもので、クラウゼヴィッツの死後に、クラウゼヴィッツ婦人が1832年〜1834年に出版したものです。

第一篇 戦争の性質について
第二篇 戦争の理論について
第三篇 戦略論
第四篇 戦闘
第五篇 防御
第六篇 攻撃(草案)
第七篇 作戦計画(草案)
の計7篇からなっています。6,7篇については草案となっており未完となっていますが、分量的には他篇とあまり遜色がありません。また、この徳間書店版では、本来の第5篇の戦闘力について述べた篇が、現在との技術の差異により意義が薄いとして削除されています。


感想:
クラウゼヴィッツは、名前は知っていたのですが、昔読んだ本を勘違いしていて、「クラウゼヴィッツは戦争経験がほとんどない理論家」と思い込んでいてスルーしてました...

実際にはこれは(フレデリック)ランチェスターですね。ランチェスターは「戦闘力は、戦力の2乗に比例する」といういわゆる戦闘力集中の法則です。もっとも、今はビジネス書のところに、「ランチェスターの法則」というキーワードが入った本が大量に出ていますが....
クラウゼヴィッツは本物の軍人であり、また読んだ感想としては「君主論」と「ナポレオン」の影響を色濃く受けています。というか、この2つのキーワードの基に戦争論が書かれたといっても過言ではないのでしょう....たぶん。
いくつかの引用としては、
つまり、戦争とは、敵を強制してわれわれの意思を遂行させるために用いられる暴力行為である。
かくて暴力、つまり物理的暴力は手段であって、敵にわれわれの意思をおしつけるのが目的である。
戦争は、他の手段を用いる、政治的やりとりの継続にすぎない。
この3文が”戦争論”の一番コアな主張に関わるところだと思いますが、”戦争論”では戦争は政治の一手段にすぎないと主張しています。そしてこれを断言しているところが、大きな特徴です。
ちなみに、戦争は政治の一手段にすぎない、という主張がとても新鮮でした。戦後世代のせいなのか、「戦争=悪」というイメージがあったのですが、「政治の延長として存在している暴力」というのがより正しいイメージということでしょうか。政治が主で、戦争が手段という関係を間違えてはいけないということでしょうか。


また、ナポレオンの勝利と敗北を同時代人として生きた人の著書ということか、防御についての内容も印象的ですが、基本的には防御の有利さについて述べられています。要塞化されていない場合、防御側は兵力として1.5倍の効果があるとか2倍とかいわれますが、戦略レベルの視点でみて、さらに戦争が終わるまでという見方でみると防御側のメリットがとても大きいことが分かります。

他の点としては、戦闘は徹底的に行わないといけないことと、決戦主義指向ということがあります。決戦主義指向というのは、戦略目標にリンクした戦闘をしないといけないこととなります。これを行わずに、お茶を濁すような選択を取って互いにダラダラ戦争を続けるという選択になりやすいが、それを行うと攻撃側は負ける確率が非常に増すということになります。
戦争論の”読み”としては、戦争についての本としてのみ読んでいました。もしくは政治との相対としての戦争という見方でのみ読みました。ありがちなビジネス論としての読みということはしませんでした。やっぱりなんでもビジネス論や人生論として読むのは違うだろ、と思います。


他人の書評を読んで:
”戦争論 書評”で軽くググってみたのですが....小林よしのりの本ばっかり...

”戦争論 書評 クラウゼヴィッツ”でググってみたのですが......二次著作の書評ばっかりでした.. orz
 
posted by 山崎 真司 at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 戦略論

2007年12月10日

パラドックス大全

ウィリアム・パウンドストーン著
青土社 2800円(税別)
初版: 2004年10月

内容:
原著は1988年のもので、タイトルの通り、各種のパラドックスを集めて解説しています。ゼノンの逆説(有名なアキレスと亀の話)などの逆説の話から始まって、囚人のジレンマなどのゲーム理論や計算量(NP完全)や暗号の話なども含んでいます。ただし、ゲーム理論や計算量の話をするのでなく、あくまでもいろいろなパラドックスの説明という範囲で行っています。

また全体を通してみると、科学や哲学の基本的な方法論を考察した本と捉えることができます。


感想:
哲学書のそばにおいてあったので、なんとなく買ったのですが....面白いです。

よく多くの人が子供の時に思ったであろう、「自分以外がみんなグルになっていて、(宇宙人か何かが)自分の生活や反応を見ているんだ」ということをどう否定するか、とか..全く人間と同様の反応をするコンピュータは考えるといえるか、とか。そういうことがどうなのか、というのを考えさせる本です。
ネス湖にネッシーがいない、ことを証明することは至難(ネッシーは正式に偽写真だったそうですが、基本的に目撃例があった以上、いないことを証明することは至難。つまり、**でないことを証明することと**であることを証明することの非対称性について)なんてことは分かっていたことではあるのですが、深く考えたことはありませんでした。
とは言っても、パラドックスの本であり明確な答えがないものが多いです。もちろんゼノンの逆説などは数学的に証明できるのですが、多くの問題については問題を提起して、考えさせるといった感じです。
380ページ近くあり、また知識を習得するという本よりも、読みながら考えること自体が目的といった本なのでそれなりに読了するのに時間がかかりましたが、内容としては非常に分かりやすいことばかりでした。


他人の書評を読んで:
と、これまでは感想までしか書いてなかったのですが、これからは感想を書いた後に他人の書評を読んで自分の読みの甘さを反省しようと思うことにしました。

http://members.jcom.home.ne.jp/miurat/parad-tz.htm
概ね思っていたことと近いです。私もニューカムの逆説(全知の人がいるとして、ゲームで不利になってしまうことがある)というのは衝撃でした。もちろん、全体的にパラドックス自体が知的パズルという楽しさがあるので、そういうワクワク感は全編を通してあったと思いますが。

http://have-a.tea-nifty.com/kiyomine/2004/12/__1.html
「パラドックスを解りやすく紹介するという命題こそがパラドックスなのだ。」
というのが素敵でした。パラドックスの本はむかーしちょっと読んだ程度ですが、ゲーム理論や計算量について分かりやすく書かれた本って読んだことなかったです...

posted by 山崎 真司 at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 哲学、人生論

2007年12月02日

P.F.ドラッカー経営論

ピーター F.ドラッカー著
ダイアモンド社 8000円(税別)
初版: 2006年9月

内容:
ピーター・ドラッカー氏がHBR(Harvard Business Review)に投稿した論文を集めたものです。全ての記事は日本語版HBR(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー、昔はダイアモンド・ハーバード・ビジネス)に掲載されていたものです。既読の記事がいくつかあったので、既刊の単行本に載っているものもあったかもしれません。

タイトルはドラッカー経営論となっていますが、このタイトルは売れるためにつけたであろうもので実際には経営論に限っておらず、他の単行本に未掲載のものを集めてみたといった所でしょうか。
内容は基本的には古い順に記事が並んでいて、1950年代から始まっています。


感想:
まずこの本は見た瞬間から厚いです。780ページくらいあります。私は自転車で本を持っていって喫茶店とかで読むことが多いのですが、この本は諦めました...というわけで、買ってから1年近く放置してました。

内容はドラッカーの他の著書と同様にいろいろ考えさせられることが多かったです。また、内容については各論文ごとにテーマがバラバラですので、統一した内容といったものはないです。
個人的には1950年代、1960年代の記事というのが楽しかったですが、どれもHBRで読んだ記憶が...といった感じでしたが。
8000円と少しお高いのですが、内容を考えたらとても安いと思いました。電車で読むとかは出来なさそうですが...
 
 
posted by 山崎 真司 at 21:59| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

Globis Management Review 2003,Vol.4

ダイアモンド社 1800円(税別)
2003年8月号

内容:
既に廃刊になってしまったGlobis Management Review(以下GMR)のvol.4です。この号がたしか最終号となりました。定期購読してたのに...

主な記事は以下です。
・エンタテイメント・ファイナンス
・ファシリテーターの思考技術
・知的資本のマネジメント


また、マーケティングをモノにする20冊として、
「なぜみんなスターバックスに行きたがるのか?」
「ベルナール・アルノー、語る−ブランド帝国LVMHを創った男」
「シンプルマーケティング」
等が挙げられています。実際私が読んだことがあるのは、1/3位でしたが分かりやすい本がたくさん取り上げられていました。

感想:
ふと目に留まって再読です。内容的にはHarvard Buissiness Review(以下HBR)とよく似た感じです。若干だけHBRより科学的な感じです。

「ファシリテーターの思考技術」に惹かれて読んだのですが、いまいちでした。まぁ、この手の本を何冊か読んでたので、この程度の内容では...
ケーススタディでは、”「家庭優先」という特別待遇が投げかけた波紋”というタイトルで、子供を持つ女性アカウント・マネージャーの特別待遇に対して、子供のいない別の従業員が同じ待遇を要求した時にどうするか、というありがちでどこかで聞いたことがあるようなことがテーマです。

いくつかの回答からまとめると、このような場合の基本的な対応としては、
・成果が同じになるように工夫するよう従業員に要求する(これは管理者の責任と勘違いしている従業員が多い)。
・特別待遇というのは従業員が定着することで、より高い成果を求めるためのものであって、従業員の権利としてあるわけではないという前提。

といったところが基本的な戦略でしょうか。
 
posted by 山崎 真司 at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティングの本