2007年09月27日

1分間マネージャー

ケネス・ブランチャード、スペンサー・ジョンソン著
ダイアモンド社 1165円(税別)
初版: 1983年2月

内容:
経営コンサルタントのケネス・ブランチャードと、医学博士で心理学にも詳しいスペンサー・ジョンソンの本です。ちなみにスペンサー・ジョンソンといえば、有名な「チーズはどこへ消えた?」を書いた人です。
内容は少しだけ物語風で、ある若者が「すぐれたマネージャーになるには」ということを知るために、あるマネージャーを尋ねて、そこで単純な3つの方法

・1分間目標設定
・1分間称賛法
・1分間叱責法

からなるマネージメント手法を教えてもらうという話です。


感想:
実は再読です。3回目くらい? すぐ読める本ですし、ポイントなる部分も非常に分かりやすく書いてあります。
以前の感想でも書いていますが、基本的にはMBOのような目標管理の改善方法となります。

ポイントとしては、まず1分間目標設定では、目標の詳細化・具体化とすり合わせをします。通常のMBOは、評価のために行っていたり、上の方が抽象的な目標設定を行って、下に落ちるほど具体化する(つまり下の階層の人が具体化案を出す)といった程度で使っていますが、この1分間目標設定ではマネージャーと整合を取って互いに具体的な目標を認識するといったことを行います。
また、1分間称賛と、1分間叱責では、短いサイクルでのフィードバック(即時のフィードバック)、そして叱る時は人でなく行動に焦点をあわせるということを述べています。叱責については、まぁ当たり前ですね。
また、これを読んで思ったのは、短いフィードバックを繰り返すことが大事ということでしょうか。目標の詳細化と共有をしっかりして、目標と現在値のフィードバックを細かく行うということは、実際にはあまり行われていない気がしています。
え?週報とか、課会があるって?これまで見たものは、ルーチンやトラブルといった優先度の高い問題(そしてしばしば重要度が低い)にフォーカスしていることが多い気がしてます。もしくはMBOでの詳細化が粗すぎるのかも...
 
posted by 山崎 真司 at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発

2007年09月25日

マイ・アメリカン・ジャーニー 少年・軍人時代編

コリン・パウエル、ジョゼフ・パーシコ著 
角川書店 743円(税別)
初版: 文庫版 2001年3月

内容:
湾岸戦争時に統合参謀本部議長であり、元国務長官であるコリン・パウエルの自伝です。単行本版では1冊ですが、文庫では3分冊になっています。
ハーレムで生まれたパウエルが、大学と、予備役将校訓練隊を経て、陸軍で出世していく自伝です。


感想:
元々、軍隊での判断というものに興味があって読んでみたのですが...面白いです。ベトナム戦争についても全く理解してませんでしたし、軍隊が平時にどういうことをするか全然分かってませんでしたし、またパウエルの思想というのが伺えて、本当に端から端まで読み応えがあるといった感じでしょうか。

また、自伝というのはこれまでほとんど読んだことがなく(ベンジャミン・フランクリンの自伝くらい)、どのような距離感で自伝を読めばいいのかというのを探りながら読んでいたのですが、途中から話に引き込まれていってあまり気にならなくなりました。これは、パウエルの経歴から見れば分かるように、本当にサクセスストーリーであり、痛快な小説的にすんなり(違和感なく)感情移入をしながら読めたせいでしょうか。
また、これを読んでいて、次はマクナマラの回顧録を読みたくなりました。
 
posted by 山崎 真司 at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会一般

2007年09月21日

人生の短さについて 他二篇

セネカ著
岩波書店 600円(税別)
初版: 1980年11月著

内容:
紀元前4頃〜紀元後65のローマ人であり、ストア哲学者のセネカの書いた短編集です。「人生の短さについて」、「心の平静について」、「幸福な人生について」の3篇です。


感想:
カーネギーの「道は開ける」を読んだ流れで読んでみました。ほぼ同時にショーペンハウエルの「自殺について」を読み始めたのですが、こちらの方がかなり読みやすかったです。

気になった点をいくつかピックアップ
「大部分の人間は、後悔に出ようとするとき嵐のことは考えない、といった連中である」..たしかに人生については、常に死に向き合いながら生きなければならないというのは頭では分かっていても、身に染みてません....
また、これを読みながら思ったのは、人間は今でしか生きられないなら、常に「*今日*を生涯最高の日として生きなければならない」ということです。もう一度、今日を生き直すとしても同じ選択をするような...そうすると、行うべきことは、プランBやプランCといったものでなく、常に*最優先事項*であるべきはずです。...
おそるべし、最優先事項。そうすると、人間にとっては最優先事項以外は本当はあまり意味がないのではないかな、と考えたりしはじめました。...一方で、バランスを取るということも必要なのでしょうが...みずほ先生の「最優先事項よ」という口癖は思っていたよりも深い言葉のようです。


「自分の追従(ついしょう)によって自分が滅びるよりも、他人の追従によって滅びる方が多いと判断してはならない」...人生の主人公は自分、このテーゼは文句なく受け入れられます。そして、現在の状況は全て自分の判断の結果だというのも分かっています。でも、他人からどう思われるかを気にしていっぱいミスしています....いかほどー


「賢者には万事が望み通りになるのではなく、考えどおりになるのである」...死ということと、絶望をベースに考えた場合には、人生で起こることはほとんど想定内に収まるはずです。そして、いろんな不運に対しても心を揺らさずに生きていけるはず...

 
ってなことを思いながら、前向きに読めるなー、と思った良書でした。それにしてもストア哲学な人たちの本って初めて読んだのですが、テーマが前向きな本だったせいか面白かったです。今度はゼノンの本でも読んでみますか。
 
posted by 山崎 真司 at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 哲学、人生論

2007年09月12日

道は開ける

デール・カーネギー著
創元社 1600円(税別)
初版: (新装版)1999年9月

内容:
元々は1944年にアメリカで発刊された”How to stop worrying and start living.”の翻訳です。著者は「人を動かす」とこの本で有名なデール・カーネギーです。原題の直訳としては、「悩むのをやめて、生きるための方法」といったところでしょうか?

・悩みとはどういうものか
・悩まないための方法
・批判を気にしないための方法や、不眠症に悩まないための方法などの個別のいわゆるTips的なトピックといった内容が、デール・カーネギーが実際に集めたいろんな人の話を織り交ぜながら書かれています。

感想:
カーネギーの「人を動かす」は好きで何度も読んでいたのですが、こちらの本は有名な本だとは知っていたのですが、ずっとスルーしてました。タイトル的にナポレオン・ヒルの本みたいな「信じればなんとかなるなる〜」といった内容と思い込んでいたのです。

読んだ感想としては、本当に面白かったです(←うわっ、安直)。もともと「人を動かす」が大好きだったのですが、こちらも面白いです。いろんな話があって、そこがモチベーションを高めます、「そこにしびれる!あこがれるぅ!」といったところでしょうか?
モチベーションアップ系の本(ジェームズ・アレンとか?)としてはこの一冊があればいいのかなー、と思ったりしました。
 
ポイントですが、こんな感じ。

・悩まない方法
 1.状況について最悪の事態を予測する
 2.その状況を受け入れる覚悟をする
 3.最悪の状況を少しでも好転させるために時間とエネルギーを集中する

・悩みは自分の中で大きくなっていく、実際に自分が悩んでいたことのほとんどは実際には起こらない
 
・楽しいことだけ考える


 

posted by 山崎 真司 at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 哲学、人生論

2007年09月08日

今日の早川さん

COCO著
早川書房 1000円(税別)
初版: 2007年9月15日 


内容:
SF好きの早川さん、ホラーマニアの帆掛さん、純文学読みの岩波さん、ラノベファンの富士見さん、レア本好きの国生さんといった、5人の文学少女(?)の日常をつづったフルカラー4コママンガです。読書家の方はクスっとしたり、文学女子好きにはたまらないかもしれないマンガです。
ちなみにBlogが元になっています。元Blogはココです。


感想:
というわけで、「今日の早川さん」です。え?これ、マンガじゃないのかって?このBlogにはマンガもオッケーなのかって?

 


大丈夫、理屈じゃないんです。


本をよく読む方はクスっということがいろいろあるんじゃないでしょうか...ちなみに、僕はいろんな本が読みたくなってきました...


さて、この本で一番気になった一文はこれ。

「誰もが成長の過程で多くのものを諦めてゆきますが、そんな夢の残滓をすくい取ろうとする側面が読書にはあります。

現実逃避したいだけ?
ただ楽しいから読んでいる?
それとも成長の糧?」

 
うわっ、って感じでした。
 
たぶん、他の読書家の方とかも同じことをグルグル思うことなのでしょうが...
posted by 山崎 真司 at 02:07| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2007年09月07日

経営パワーの危機


三枝 匡著
日本経済出版社 文庫版743円(税別)
初版: 文庫版2003年3月1日

内容:
元々は1994年9月に初版の本です。「戦略プロフェッショナル」「V字回復の経営」と同様に、不振の事業部や会社を再生させるというターンアラウンドスペシャリストとして活躍されている三枝氏の実話ベースの小説です。

巨大企業が買収した、とある会社を、立て直すという実話ベースの話です。この本では、売り上げが数億程度のメーカーを立て直していくというストーリーです。

感想:
ベースとしてある思想は、他の二作と同様で、「小さくてもいいから、社長(というか全ての責任を負う人)をさせないと、成長しない」ということがベースとなっています。

ストーリーも基本的にはどうやって立て直して、会社を成長させたか、のドラマですから、他の二作と同じようなストーリーです。また、戦略も基本的にはマトリックスを使った分析をベースとしたシンプルなものですが、十分な説得力があります。
他の本でも述べられていますが、ストーリーを創ってそのストーリーを語らなければならない、という点は、少なくとも大企業において「ストーリーをこれまで聞いたことがない」という経験を...思い出しました。
昔のことですが、ある会社で、なんとか計画とか言ってV字回復みたいなグラフを見たのですが、落とし込みが事業部レベルの売り上げと利益のみ....じゃあ、それぞれの事業部で何やるのかっていうと見た記憶がないです。え?そんなのは、上で数値目標だけ決めておいて、それをMBOの目標として、あとは「それを考えるのがお前の仕事だろ」....(←昔の上司の口癖。実はこの口癖は大好きなんですが)
そんな某社も株価は当時(バブル後入社です)の1/4位に...
また、他の2冊でも繰り返し書かれていたことですが読み取れなかったこととして、何をするかを明確に具体的にするのが戦略ということでしょうか。今の会社だと、やれることも、やり方もなんでもアリなのですが、結局その方式だと、「それを考えるのがお前の仕事だろ」式になって、結局「ネジを締める」程度しか管理方法がなくなってしまう気がしてきました...難しい。
 
posted by 山崎 真司 at 08:29| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

2007年09月03日

戦略プロフェッショナル

三枝 匡著
日本経済出版社 文庫版648円(税別)
初版: 文庫版2002年9月1日

内容:
元々は1991年3月初版の本です。「V字回復の経営」と同様に、不振の事業部や会社を再生させるというターンアラウンドスペシャリストとして活躍されている三枝氏の実話ベースの小説です。

停滞している会社(基本的には販社というか商社)のある事業部でどのようにシェアを奪うかという実話ベースの小説です。やはり、小説と言いながら、要所々々で駄目な症状と改革時のポイントが明記してあり、また章ごとに章のまとめが入っています。この本では、海外メーカーから輸入している商品を如何に拡販するかという、営業ベースの拡販戦略を述べています。


感想:
「V字回復の経営」でも、読みながらダメージを食らっていたのですが、この本も同様です。しかも、業態的にうちの会社に近いので、より親近感を持ちながら(つまりハマりながら)読むことが出来ました。

戦略的にはマトリックスの分析というテクニックなのですが、「ものすごく単純なセオリーに、ずっとこだわり続けるところが彼の特徴です」、というように確かにコンセプトは単純でも*使える*武器と思いました。
 
むしろここでは戦略はシンプルでいいので、むしろ如何に確実に実行するかという点がポイントとなっています。
 

つまりポイントは
・いかに
・確実に

の2点ということですよね。
 
また、マトリックスというのは優先順位をつけるために使用するというのは認識していたのですが、この文中では「やらないこと」を明確にするために分析していました。ここが新鮮でした。
もちろん、優先度=やらないこと、というのはなんとなく理解はしていたのですが。最近は、「優先度=S、以外はやらない」といったほどしっかりとは優先度を守っていませんでしたし...ムム。いわゆる「ベストの敵はベター」ってやつですね。
会社内では、ベターなこともやらせようとする圧力がいろいろありますし。
 
あ、ちなみにタイトルは「戦略プロフェッショナル」とありますが、ちょっとタイトルと内容は違うかな、という印象です。いや、もちろん戦略プロフェッショナルなのですが、戦略を、いかに、確実に、実行するか、といった小説です。
posted by 山崎 真司 at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

V字回復の経営

三枝 匡著
日本経済出版社 文庫版800円(税別)
初版: 文庫版2006年4月1日

内容:
元々は2001年9月初版の本です。不振の事業部や会社を再生させるというターンアラウンドスペシャリストとして活躍されている三枝氏の実話ベースの小説です。

不振な事業部を立て直すまでを、現状把握→戦略立案→実行 というある意味当たり前の方向で書き進めています。小説と言いながら、要所々々で駄目な症状と改革時のポイントが明記してあり、また章ごとに章のまとめが入っています。三枝氏は他にも本を書いていますが、この本は事業部ということで、開発→生産→営業、という大きく3つの機能を持った事業部について書いてます。


感想:
三枝氏の記事は雑誌で読んだことあったのですが...あんまし覚えてませんでした。経歴的にはボストンコンサルティンググループの国内での初現地採用の方で(←微妙な言い回しですね...)、それからアレコレという経歴です(詳しくはググってください)。

ボストンコンサルティンググループといえば、有名なプロダクトポートフォリオなどのマトリックスを使った分析というイメージがありますが...この本もそういう部分はありますが、それよりも実際の経験上からというポイントが参考になります.........


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が、この本については、ポイントを参考にする云々より、会社や仕事上の停滞や駄目な症状が心に染みます。昔の会社のことや、今の自分の仕事や会社の駄目さ加減が頭でガンガン鳴り響きます。いやっ、いかにヌルいことしてるのか...と。反省しきりです。現実の直視から始めないといけませんよね...やはり、読書タイムだけでなく、思索タイムというのももうちょっと本格的に作らないといけないですよね。会社では考え事できないし、仕事のことを(戦術レベルの課題でなく)考えたりあんまりしてませんし。


あ、一応、小説という形態ですので...こんな感想で。

 
posted by 山崎 真司 at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

2007年09月02日

広告マーケティング21の法則

クロード・C・ホプキンス著
翔泳社 1600円(税別)
初版: 2006年11月1日

内容:
元々は、1923年発行の本で、「ある広告人の告白」よりも一回り(約40年)古い本となります。内容は広告をする上で考えるべきことを21項目それぞれ簡潔に述べているという形になります。

さすがに古い本なので、CMについての記述がなかったり、カラー広告などのコスト構造が現在と違ったり、いくつか現在には合わないところがありますが、根底としては以下の2点が軸にあります。

1.広告はセールスマンである。
2.広告は科学的に行い、実証しなければならない。

21項目のほぼ全てにこの2つが軸に書かれています。


感想:
1については、「広告を売るためのもので、売ることが目的」ということです。現在では、ブランド力を維持するために使われることも多いのですが、直感的には「正しい言説」です。現在はあまり使われていないかもしれませんが、たしかにクーポンのメリットというのは大きいですねぇ。大きなチェーンや全国規模のブランドならば、広告の違いと売り上げの違いを統計的に有意に調査できますが、小さなブランドやお店ではクーポンといった仕組みはかなり有効そうです。

2.についてはキー付き広告(クーポンなどがついていて、反応が分かるような仕掛けのあるもの)や、アンケートや実際の売り上げなどで評価するということを積み重ねて、定量的に評価すべきということ。また、ミニキャンペーンなどを行い、いわゆるスモールスタートすることで評価のフィードバックをすることの大事さなどを述べています。
たしかに仕事においてチラシ(←ただし企業向けなので大量に作ったりはしない)を作る前にお客さんに反応を聞きながら作ったり、ヒアリングをしてから作ったりはしますが...ミニキャンペーンはメリットありますねぇ。ローリスク・ハイリターンを容易に作れる仕組みですし、このループを回すというビジネスモデルは頭にありませんでした。
 
posted by 山崎 真司 at 08:31| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書