2007年08月28日

ある広告人の告白 新版

デイヴィッド・オグルヴィ著
海と月社 1800円(税別)
初版: 2006年7月7日

内容:
オグルヴィ&メイザーという私でも知ってる有名な広告代理店(世界一?)の創始者が書いた非常に有名な本です。これは、新版で原著も2004年の出版となってます(でも、内容はほとんど古いものから変わってないような気がします...古い版を読んでませんが) ちなみに古い版は1964年の出版です。

広告会社として、顧客をどう得るか、どのように広告を作るか、広告キャンペーンやコピーの作り方を示しています。また、広告会社へ仕事を依頼するクライアントへのアドバイスもあります。


感想:
広告会社が有利になる視点から全ての論を展開しているという批判はできますが、十分に説得力ある本だと思いました。特に広告を出すという人には参考になるのではないか、と想像してます。(何故、想像かというと、広告系の本をまだあまり読んだことないからです)

基本的には、広告を作る側と、広告を作ってもらう側、がそれぞれどう振舞うべきかを広告作成側から述べていますが、それぞれが非常に分かりやすく書かれています。また、コピーを作るポイントなどは、プレゼン資料やちょっとしたチラシを作る機会が多いので上手く使えそうなことでした。


素敵な言葉:
・勤勉に働き、客観的で完璧主義な人を尊敬する。(P.15 オグルヴィ&メイザーの文化より)
・成功のカギは、〜〜、顔色がよくなるとかいうふうに、消費者に利益を約束することだ。(P.25 コピー作成の重要な教えより)
・発表者が気をつけるべきことは、「声を出して読んでいる間、印刷されたテキストから決して目を離させないことだ」だ。(P.135 プレゼンのポイントより)

 
posted by 山崎 真司 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

2007年08月25日

最高のサービス

講談社ムック 952円(税別)
セオリー vol.10

内容:
ホテルや、飲食店を中心として各種のお店の”最高のサービス”がどういうものであるか、をお店での紹介や、有識者(?)へのインタビューでつづっています。


感想:
パラパラっと読んだ上で、知人に貸すために買った本ですが..正直イマイチでした。ムック形式の本で、いろんな本に平積みされているので目にした方も多いかと思ったのですが。

内容としては4ページ前後で、「このお店はこのように良いよ」ということが羅列されている感じで、月刊**(←喫茶店とか、飲食店とか、そういう系の専門雑誌)のカラーページに載ってそうな記事をまとめたっぽい内容です。
ページ数の都合もあるのでしょうが、個々のツッコミが甘いです。結局は、「ノードストローム(←アメリカの百貨店。上質なサービスで有名)系のサービス」+「フルサービスでなくサービスを絞ったもの」というのが載っているだけという印象でしょうか?もちろん、非常に読みやすいので、一瞬で読めるという利点はあるのでしょうが...
個人的には、ノードストローム系のネタとしては、古典っぽいですが「サービスが伝説になる時」を読めばオッケーだし(似た本で、スターバックス、リッツ・カールトン、ユナイテッド・アローズ等々の企業名を冠した本がありますが..)。
フルサービスでなくサービスを絞るという点ではサービス系の本でなく経営戦略系ですが「ブルーオーシャン戦略」を読めばいいんじゃないかなーと思いました。


 

posted by 山崎 真司 at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

2007年08月21日

表徴の帝国

ロラン・バルト著
筑摩書店 1000円(税別)
初版: 1996年1月7日

内容:
ロラン・バルトの日本についてのエッセイ集です。もともと1966年に日本に訪れたことを書いています(Wikiより) 
箸、パチンコ、俳句、禅など日本の様々な内容について3〜7ページくらいで語っています。


感想:
表徴というのは、シンボル(象徴)のことだと思い込んでいたのですが、原書ではシーニュ(記号というのが一般的な訳?)の帝国というところです。

シーニュ=シニフィエ(意味されるもの)+シニフィアン(意味するもの)ですが、本文中では表徴はシニフィアンとして扱われることが多いです。
内容は日本についてのエッセイですが、西洋では「あるもの」には意味やストーリーがあって明確に何かが決まっているのに、日本では背景が曖昧なままに表現がある、というようなことです。
つまり、西洋ではシニフィアンに対するシニフィエが明確にあるのに、日本ではシニフィエがない(指示対象の空白が一部ある)ままでシニフィアンがあるといった感じでしょうか。俳句においては、このシニフィエの空白部分が”味”になっているのかな、ということを今更ながら感じました。


文中の「意味の疎外」というテーマでは、禅において、「これはAである」、「これはAではない」、「これはAであり、同時に非Aである」、「これはAでなく、非Aでもない」、こういう4つの命題に捉われてはいけない、と書いてありました。これも、空白を残すという日本の文化でしょうか。ちなみに、私は禅も仏教も知らないので、これが一般論なのか、ロラン・バルトの指摘なのかは知りません。


また、この本を読んでいて思ったのは、ギリシア的な論理では、A、「Not (Not A) = A」、「A->B かつ B->C ならば A->C」といった論理が展開されます。

ただ、日本ではこの論理に空白があって、これを数式で仮に表すと(ちなみにこの論理はいわゆるファジー論理ですね)、

A->B (の確率が80%)
かつ
B->C (の確率が80%)
なので、
A->C (の確率が64%)
        ↑これが100%なのが西洋的、100%でない含みがあるのが日本的

100%でない、この隙が日本的といったところでしょうか。


このようにA->Cでなくて、A->Cの確率が100%でない、といった空白が、それこそ日常の各所作や思考においてあるのが日本文化です、という内容と読みました。

 
 
posted by 山崎 真司 at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2007年08月20日

レバレッジ・リーディング

本田 直之著
東洋経済新聞社 1450円(税別)
初版: 2006年12月14日

内容:
サブタイトルは、100倍の利益を稼ぎ出す、ビジネス書「多読」のすすめ、となっています。
内容は、
・ビジネス書を読んで、自分に投資するのが一番投資効果が高い。
・読むだけでは自己満足で、いかにアウトプットをするかが大事。
・一冊をじっくり読み込むのでなく、ポイントを上手く探しながら読む。
・じゃんじゃん書き込め。
・読んだままにせずメモしろ。そして、そのメモを活かせ。
といったところでしょうか。


感想:
ビジネス書を多読している人には当たり前? そうでない人には新しいことがいっぱい、といった本でしょうか?

ビジネス書とかに興味がある人で、読書量がを月2冊とかそれ以下くらいの人にはオススメでしょうか?逆に、定期的に本を読んでる人にはほとんど参考になるところがないでしょう...
個人的にはやってることしか載ってなかったので、自分がやってることが正しいという自信を持ったという程度の感想でしょうか。
posted by 山崎 真司 at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発

2007年08月18日

頭のいい人が儲からない理由

坂本 桂一著
講談社 1300円(税別)
初版: 2007年3月26日

内容:
1章 動きを止めたら死ぬだけだ
2章 常識はビジネスの敵だ
3章 正しい戦略のみが勝つ
4章 儲けのメカニズムを見つけよ
5章 勉強ができる人は起業できない
6章 トップとリーダーは違う

アルダスページメーカーやウェブマネー等を世の中に送り出した坂本氏の本です。
内容としては、複数のトピックが書いてあり、1つのことについてのみ述べているというタイプではありません。いくつか抜き出すと、
・何で儲けるかで悩むよりも、どう儲けるか、またやれることはいっぱいある
・戦術の積み上げが戦略ではない、5年後に1億円の売り上げが目標ならば、1年後に2千万円の売り上げをすることには意味がない。1年後に2千万円を売り上げた延長では、5年後の1億円というのは達成できない。
・やったという充実感は結果の妨げとなる。ビジネスはあくまで結果なので、「これだけやったから」ということに満足していてはダメ。
・リーダーとトップになる人(リーダーのリーダーといえるいわゆるメタリーダー)は違う。リーダーは自信の能力が必要だが、メタリーダーはリーダー達が仕事をしやすくする能力が必要(逆にリーダー的な能力はいらない)。
といったところでしょうか。


感想:
PodCastingで坂本氏のインタビューを聞いていて思わず買ってしまいました。PodCastingで聞いていた内容が多いのですが、やはり楽しかったです。この手のビジネス書というと、最近では「日本一***を売った」とか「わたしはこれで***円の会社を作った」みたいな本を有名会社の営業だか、横文字の会社名の社長さんだかが書いていますが、坂本氏はそういう系の人とは実績という点が大きく違います。

また、内容についてはこの本で言っていることは一般論ですが、坂本氏が行った個別の事例について述べているという感じで共感できました。(もちろん、そのまま使えるような話は皆無ですが....そういうのを求める人は本なんて読まなくていいかな、と思ったりしてます)
いくつか読んで良かったことです。

・ビジネスを始めるのに「焼き鳥屋」がいいか、「ラーメン屋」がいいかを考えるな
そこで悩んで時間を使うのでなくて、どうやってその業態でお金を稼ぐのかを考え抜け、ということ。たしかに両者共にチェーン店になるほどお金を稼いでいる店があります。つまり、そこまで行くことは出来るので、WhatでなくもっとHowに集中するということです。
実際に、これを読んで思ったのは「Whatは大事じゃない」ということを言いたいのでなくて、「もっとHow考えろ」ということと解釈しました。
小売店にしても、飲食店にしても、法人営業についても、単に「これまでそうやってたから」、「周りのお店がこうだから」というだけの理由で「値付けして」、「店や営業プロセスを作っている」ところが多すぎと思います。

・10時間かけて仮説を出し切れ
しっかり考えて戦略を作らないといけない。汗をかいたことで満足しててはダメということ。これについては坂本氏は、いくつかの状況から如何に儲けたかといういくつかの事例を書いていましたが、実際の環境ではゲームのルールの上で定石通りに戦わなければ、もっとスコアが伸ばせるポイントがあるということでしょう。

・リーダーとメタリーダーについて
リーダーとメタリーダーについては、いわゆる戦術家と戦略家の違いという感じでしょうか。
ここでいう戦術家というのはいわゆる指揮官の横にいて指揮をするような人という意味でなくて、実際に兵を率いて戦う人ですし、戦略家というのも三国志の孔明のような戦略を練るとタイプというわけでなくて、劉邦、劉備やカーネギーのように周りの力を使える人という意味です。つまり、数十人の会社の社長ならばリーダーでいいのですが、それを越えていくならば、メタリーダーが必要ということです。

posted by 山崎 真司 at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発

2007年08月15日

君主論

ニッコロ・マキャベリ著
講談社学術文庫 760円(税別)
初版: 2004年12月10日

内容:
ニコロ・マキャベリがロレンツォ・デ・メディチに献じたという有名な本です。
・君主権や国の行政について
・支配について
・君主として如何に振舞うか
・軍事について
ということを述べています。


感想:
あまりにも有名な本で感想をどのように書くのかも悩みますが...

マキャベリズムという言葉のベースとなる考え方がこの本にあると思い込んでいたのですが、そういう本ではありませんでした。やっぱり本は読まないと内容分かりませんねぇ。そういうイメージで勘違いすることが多すぎです。
内容は基本的には、国を運営するという視点から、様々なことを分析しています。この時期(1510年頃)にこんなに分析的な本が書かれていたことが驚きです。あとは国がどうあるべきか、という点についてはいくつか考えさせられたのですが、それ以外は....私にとってはあんまりでした。
 
posted by 山崎 真司 at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2007年08月13日

達人のサイエンス  真の自己成長のために

ジョージ・レナード著
日本教文社 1419円(税別)
初版: 1994年2月25日

内容:
第1部 達人の旅
第2部 達人への5つのキーポイント
第3部 マスタリーへの旅支度

合気道の師範でもあるジョージ・レナードが、「達人への道」とはどういうものかを述べています。
第1部では、何かを行う上での学習曲線で水平状態になる”プラトー”(←いわゆる足踏み状態)という概念を説明しています。そして何かを学習するには”プラトー”というがむしろ普通で、結果をすぐに求めるのでなく、この”プラトー”自体が大事であるということを述べています。そして、この”プラトー”を受け入れて”マスタリー”(達人への道)を歩むことを勧めています。
第2部では、どうやって”マスタリー”を歩むかという方法について、キーポイントと落とし穴について述べています。
第3部では、合気道の師範でもある著者が、心身のリラックス法について書いています。


感想:
トム・ピータースが何かの本の中で勧めていたので、読書リストにずーっと載ってたのですがようやく読みました。
著者が合気道の師範ということもあって、”道”について述べてます。ポイントは2つです。

・学習する際には必ず”プラトー”という成長曲線ガ水平になる踊り場(つまり成長していない時期)があって、むしろ成長してるよりこの”プラトー”にいる方が長い
・人間は(←人間だけでなく組織とかも)”変化したくない”という”ホメオスタシス”(恒常性)というのあって、これが邪魔をする

また本の内容はとても共感できて、非常によかったと思いました。全てに活かせるような話ばかりでしたし。プラトーの罠に実際よくハマっているなぁ、というのは初めて気づかされました。その点だけでもとてもとても良かったです。
ただ、一点思ったのは、著者が書いていることが自分が昔から思ってたことに近いため、この本を高く評価しているのが正当なのかどうかという点が難しいところ。この本は、少なくとも今月ベストなのですが、自分との波長がばっちりだったから高得点なだけではないかという疑いがあります....
もしよろしければ、誰か読んで感想聞かせてくださいっ。私が今年読んだ本では、”ソクラテスの弁明”の次によかったです。そのくらいの良さ
posted by 山崎 真司 at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | マーケティングの本

2007年08月12日

紳士 靴を選ぶ

竹川 圭著
光文社 880円(税別)
初版: 2007年1月20日

内容:
目次は以下のようになっています。
1.自分に合った靴とは
2.デザインで選ぶ
3.欧米の靴を選ぶ
4.日本の靴を選ぶ
5.革を知る
6.靴をケアする
7.靴とおしゃれ
新しい本なので、現在の時点でのメーカーの説明などが出ています。全239ページ(付録除く)と、新書としてはかなりのボリュームがあります。


感想:
「”紳士靴”を選ぶ」ではありません、「”紳士” 靴を選ぶ」ですが、内容はドレスシューズについての説明です。新書ということと、ページの多くがメーカーの説明ということもあり、サクサクっと読めました。

デザインについての歴史が綺麗にまとまっているということと、あとは欧米の靴については著者の趣味が多少入りながらも比較的ニュートラルな感じで説明があり、非常に好感が持てました。
読んで思ったのは、自分の靴選びはこれでいいのか?、ということでした。本書中では「既にロングノーズでなく、普通のショートノーズラウンドトゥに戻っていて、ロングノーズは流行だった」というような内容のことが書いてあります。たしかに、イタリアの靴でデザインが凝ったものは飽きっぽい要素があり、その対極としてイギリス靴に代表されるようなクラシックな靴があります。そして、今、私の趣味はイギリス靴からイタリア靴系に大きくシフトしています...

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とこう考えながら、結局これって、スーツでよくあるモード<->クラシックの対立と同じではないかと思いました。結局、モードがいいのか、クラシックがいいのかというのは答えがない訳で、スーツ好きな人の中にも両方いるでしょうし..うーん。そうすると、結局趣味というわけですよね...ただ、モードというのは当然、流れがあるので、流れに乗らないと美しくないんですが..靴は長持ちするんですよね...(普段は20足とかでローテーションしてます...)... むぅぅぅ、やはりクラシックな靴なのですか....

そうなのですか??


いろいろ考えさせられました。

 
 
posted by 山崎 真司 at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、一般

2007年08月08日

なぜ、男は「女はバカ」と思ってしまうのか

岩月 謙司著
講談社 700円(税別)
初版: 2003年1月20日

内容:
・女性は感情を記憶できる
・女性はカンが効く
・カンが効くためには父親からの認められているという記憶が必要
といった内容が書いてあります。メインは女性は、感情が記憶できるという話です。


感想:
女性は男性と違うということで、女性がどのように考えているかを書いた本...なのですが、めちゃ男性視点で男性が書いてます....アリですか?一応、書いた人は香川大学教授の方で動物行動生理学、人間行動学の専攻ということだそうです。

この手の新書でありがちなのか分かりませんが、事実と主観をごっちゃに扱ってます...というわけで、読んでてすごく違和感を感じます。たぶん、文章のせいなんでしょうが...
書いてある内容としては「女性は感情を記憶する」というほぼその一点を記述しているという感想です。正直、いまいちです。書いてある内容の半分くらいは男性でも女性でもあてはまるような内容という印象でした....びみょー。
posted by 山崎 真司 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書

2007年08月03日

バイアブル・ビジョン

ジェリー・I・ケンドール著
日本工業新聞社 1800円(税別)
初版: 2005年4月15日

内容:
「どのようにしたら、4年以内で、現在の総売上高と等しい利益を出せるようになるか」を目標として、制約理論(TOC)を使用して、会社のパフォーマンスを改善するという話です。


読んだ感想:
基本的には「ザ・ゴール」に代表される制約理論(TOC)の本です。TOCの考え方を使うことで、どれだけ企業の利益に貢献できるかという話です。

制約理論の概念を使用して、サプライチェーン内の在庫を減らして、スループットを改善して、無事、利益率が改善しました、というストーリーがひたすら書いてあるといった感じです。
制約理論を使用して、上手くいった例がひたすら並べてあるという感じなのですが、そこが話ができすぎていていまいちといったかんじでしょうか。
基本的にはDBR(ドラム・バッファ・ロープ)という制約理論の基礎概念が中心で、これはシステム全体(多くの場合はサプライチェーン全体)のうち、システム全体の性能を規定しているボトルネックに注目してそのボトルネックの性能を上げることと、結局ボトルネック部分以外の仕掛品はただの在庫なのでそれを削減する必要がある、といったことをいろんな例で述べてます。
正直、「ザ・ゴール」の方が読みやすいし、この本では分かりづらいし、出来すぎた話ばかりだな、という印象でした。
 
posted by 山崎 真司 at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | その他、ビジネス書